研究分担者 |
林 文 統計数理研究所, 統計データ解析センター, 助手 (00180977)
佐々木 正道 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (30142326)
鈴木 達三 統計数理研究所, 領域統計研究系, 教授 (90000190)
三宅 一郎 神戸大学, 法学部, 教授 (60066157)
|
研究概要 |
この研究の目的は異る文化圏に属する人々の意識構造の比較研究のための方法論を確立し、それを具体的に適用して国際理解、国際協力の基礎となるべき基本的知見を得ることである。連鎖的国際比較調査法とそれに基く統計的データ解析法がこの中心的役割りをなす。 61年度は、連鎖的国際比較を効果的に実行するための資料を収集、既存の資料とあわせて整理し、基本的知識の拡充につとめ、62年度以降実施予定の比較調査対象社会である日本,イギリス,フランス,西ドイツ,アメリカ,ハワイの関連調査については特に質問文を翻訳するなど具体的に比較調査に利用するための検討を行ない、質問項目を選択し調査票原案を構成した。これをもとに、各調査対象社会の研究協力者と質問項目の相互の翻訳、調査方式など調査実施上の諸問題についても検討しながら調査票の最終原案を作成した。調査実施を委託する調査機関の選定には、これら研究協力者からの詳しい情報を得て、信頼性に重点をおき、又日本との連絡等の面も検討して決定された。 これと並行して、連鎖的国際比較調査のデータ解析に不可欠な「多重並列データの統計的解析システム」の開発を進めた。調査データ相互の構造比較のため、多くの調査データを並列管理し、種々の解析手順が容易に連続して実行できるだけでなく、分析データの取捨選択、再計算の手順が容易にできることを目的としている。又、これらの解析結果のグラフ化、作表やこの変換あるいは相互比較がスムースに実行できる。このシステムの基本設計が完成し、「多重並列型データ総合分析システムーMulti-PASS(Multi-Plex Analyze System for Social Surveys)」と名づけられた。
|