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1988 年度 実績報告書

二重ベータガンマ核分光法によるニュートリノの研究

研究課題

研究課題/領域番号 61065005
研究機関大阪大学

研究代表者

江尻 宏泰  大阪大学, 理学部, 教授 (80013374)

研究分担者 柴田 徳思  東京大学, 原子核研究所, 教授 (80028224)
渡辺 隆行  大阪大学, 理学部, 学振特別研究員 (80202414)
大隅 秀晃  大阪大学, 理学部, 助手 (70176882)
岡田 憲志  大阪大学, 理学部, 助手 (90093385)
キーワードニュートリノ / 大統一理論 / ニュートリノ質量 / 二重ベータ崩壊 / ベータガンマニュートリノ核分光 / 弱相互作用右巻カレント / エレガントV号
研究概要

ニュートリノの正体の究明は素粒子物理及び宇宙物理の本質にかかわる極めて重要な研究である。二重ベータガンマ核分光法による研究はレプトン数非保存、マジョラナニコートリノの存在、ニュートリノ質量、弱相互作用の右巻成分等のニュートリノの基本的性質を検証する有効な方法である。実験測定は極めて高精度の分光器を必要とする。61年度と62年度にエレクトロン・ガンマ線・ニュートリノ核分光器エレガントV号の開発製作に成功し、神岡地下に実験室の主要部分を建設した。
本年度(63年度)はエレガント(ELEGANTS)V号の総合点検試験テスト、実験開始を目的に主として次のことが行なわれた。i神岡地下実験室の主な電気空調、クレーン等の設備の総合設備と調整。ii鉛及び銅シールドと検出器架台の作動調整テスト。iiiガンマ線検出器系(NaI蛍光検出器)の性能テストと調整。ivベータ線エネルギー測定用プラスチック検出器係(上下面及び側面)の性能テストとベータ線軌跡及びα線検出用ドリフトチェンバー性能テスト。v電子回路系及びデータ処理系の整備とテスト運転。vi検出器系のエネルギー転正のためのアイソトープ線源系の整備。vii検出器の性能チェックのモンテカルロ計算及びデータ解折のためのソフト開発。viii全システムの総合運転テスト。ix全検出器系及び回路計算器系の地下実験室への設置と総合テスト。x^<100>Moソース系整備。xi本測定開始。
これらの実験測定系の総合性能テスト運転の結果、初期の目標通りの性能が得られることがわかり、全系が順調に作動することが明らかにされた。ELEGANTSV号は世界的に最も高水準の検出性能を示すことがわかり、ニュートリノの質量で0.34eV、右巻相互作用でも10^<-6>の超微小量領域の検証を可能にすることが期待され、本測定が順調に開始されている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Ejiri,et al.: Prc.16th INS Symposium on Neutrino Mass and Related Topicc. 149-169 (1988)

  • [文献書誌] H.Ejiri,et al.: Int.Symp.on Weak and Electromagnetic Interactions in Nuclei,1989. (1989)

  • [文献書誌] T.Watanabe,et al.: Int.Symp.on Weak and Electromagnetic Interactions in Nuclei,1989. (1989)

  • [文献書誌] T.Watanabe,et al.: Proc.Symp.Nuclear Weak Decays and Nuclear Moments,Jan.1989. (1989)

  • [文献書誌] T.Shima,et al.: Proc.Symp.Nuclear Weak Decays and Nuclear Moments,Jan.1989. (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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