研究課題/領域番号 |
61105005
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
中嶋 貞雄 東海大, 理学部, 教授 (50013446)
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研究分担者 |
鹿児島 誠一 東京大学, 教養学部, 助教授 (30114432)
福山 秀敏 東京大学, 物性研究所, 教授 (10004441)
武居 文彦 東京大学, 物性研究所, 教授 (60005981)
田中 昭二 東京大学, 工学部, 教授 (50010624)
武藤 芳雄 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90005843)
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キーワード | 超伝導 / 高温超伝導 / セラミック超伝導体 / 有機超伝導体 |
研究概要 |
特定研究「新超伝導物質」は新超伝導物質開発とその超伝導発現機構の究明を直接の目的とし、もって高温超伝導物質をふくむ次世代材料の基礎研究の一端を担わんとして出発したものであるが、その最終年度をおえようとする直前に、転移温度40K前後のLa-Ba(Sr)-Cu酸化物の構造を決定し、超伝導特性との関連を明らかにするという成果を挙げ、さらに、転移温度100K前後のY-Ba-Cu酸化物についても、米国とほぼ同時に、しかし独立に、同様の成果を挙げることができた。これらの成果は、昭和62年1月19-21日に東京大学山上会議所で開催された総活班主催の公開シンポジウムの冒頭で紹介、報告され、300人を超える聴衆に深い感鉛を与えるとともに、以後のわが国に於けるこの高温超伝導物質研究にも大きな刺戟を与えた。La-Ba-Cu酸化物が高温超伝導体である可能性は'86年春IBM Zurichの研究者が指摘したが、ほとんど注目されなかった。過去十年間酸化物超伝導体を手がけてきた第3班長田中昭二のグループが、これに注目し、'86年11月からX線散乱とマイスナー効果の測定を平行させ、12月には超伝導を担う構造の同定に成功した。この成果が内外に伝えられ、高温超伝導時代の開幕となった。このような短時間に、これだけの成果を挙げ得たのは、特定研究による研究パワーの蓄積が大にあずかっているばかりでなく、研究の方向づけ、研究者間の連絡について総活班の果した役割も小さくなかった。事実、さらに高温で超伝導を示すY-Ba-Cu酸化物に関しては、発見も構造同定も、米国とは独立に、この特定研究と直接・間接に関係あるわが国の研究者によって行われている。なお、高温超伝導へのブレーク・スルーは、本特定研究の第3班を中心におこったのであるが、今後の超伝導研究は、これら中心として再編成されることであろう。
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