研究課題/領域番号 |
61114007
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐々木 昭夫 京大, 工学部, 教授 (10025900)
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研究分担者 |
沖 憲典 九州大学, 総合理工学研究科, 教授 (70037860)
助川 徳三 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (30006225)
宮内 武 大阪府立大学, 工学部, 教授 (10081291)
長村 光造 京都大学, 工学部, 教授 (50026209)
高橋 清 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016313)
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キーワード | 混晶半導体 / 超格子 / ミクロ構造 / 新素材 |
研究概要 |
混晶半導体の本質解明と新素材の開発のため、各種成長法により混晶半導体、超格子を育成し、その評価、解析を行った。得られた成果を以下に示す。 1.液相、分子線、有機金属気相エピタキシアル法でInGaAs(P)、AlGaSb、AlGaAs混晶を育成し、電子的光学的諸特性と構造の関連に関する知見を得た。また混晶の熱力学的理論解析から、元素配列とボンド長に関する知見を得た。 2.シンクロトロン放射光EXAFSによるInGaAsP混晶と(InAs)m(GaAs)n歪超、格子の元素間距離等の測定、解析を行い、ミクロ構造に関する知見を得た。 3.トリイソブチルアルミニウムを原料とした光MOMBE法により、AlAsの成長速度向上と、、低温におけるAlAsの選択成長を成し得た。 4.溶質供給チョコラルスキー法によるInGaSbバルク混晶の大型化を成し得、新たにyo-yo溶質供給法を開発し、大型バルク混晶育成の見通しを得た。 5.超格子のX線回析測定からその構造因子を求める手法を確立し、熱処理による分解過程の測定を通じ、拡散の活性化エネルギーを明らかにした。 6.混晶の相分離過程の理論解析を行い、歪エネルギーは相分離をもたらし、負の相互作用パラメータは副格子規則化をもたらすことを示した。 7.価電子オージェスペクトルを測定し、【(III)Λ2】-【V】、【III】-【V^2】族混晶では副格子が形成されていること、【III】-【IV】-【V】族では副格子が消滅することを示した。 8.円偏光励起ホトルミネセンスにおける偏光の偏りと混晶の内部歪との関連を理論的に明らかにし、【Al_(a35)】【Ga_(a65)】Asで内部歪が緩和している結果を得た。 9.分子線エピタキシアル法により基板と格子定数が大きく異る半導体を育成し、その上に歪み超格子を育成する方法により良質な超格子を得た。 10.混晶へテロ界面の電子顕微鏡観察により、InP/GaInAsP,GaAs/GaInAsP界面の構造を明らかにし、界面付近の格子歪と混晶中の相分離について調べた。
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