研究課題
1.特定研究「内因性神経活性物質の研究」の総括班として昨年度に引続き本年度もこの領域の研究を飛躍的に発展させるため、総括班々会議を開催して論議し、総括班シンポジウムを企画、開催した。又、1〜3号にわたってニュースを発行した。年度末には本年度研究報告集を発行、配布した。2.総括班主催の公用シンポジウムは昭和61年12月4日、大阪商工会議所で開催した。そのプログラムは下記の通りである。1)グルタメイトレセプターに対するジョロウグモ毒素の作用(都立神経研 川合述史)2)ジョロウグモ毒素の単離と構造決定(東大・薬 中嶋暉躬)3)セロトニンニューロン系の免疫組織化学(京府医大 佐野 豊)4)モノアミン神経伝達物質の生合成の調節(名大・医 永津俊治)5)シナプス形成に関与する生体因子(金沢大・がん研 三木直正)6)発生過程における神経特異蛋白質の発現(群馬大・医小幡邦彦)7)神経伝達物質受容体と神経ペプチドの相関に関するin vitro実験的研究 8)神経系におけるプロティンキナーゼCの局在と役割について(神戸大・医 田中千賀子)3.本年度のニュースには総括班々会議の記録、本年度の班構成、各班会議の記録、種々の報告事項の外、ミニレビューとして次の諸文を掲載した。1)新活性物質の急激な増加を見つめて 京都大・薬 高木博司 2)黒質におけるtachykinin物語-その主役争いのミステリ-- 筑波大 臨床医学系 金沢一郎 3)シナプス形成に関与する神経栄養因子 金沢大・がん研 三木直正4.本年度の研究報告集に見られるように本年度の研究はかなり大きな進歩があったと思われる。その1、2をあげるとglutamate receptorに働くジョロウグモ毒素の単離、構造決定、ムスカリン様アセチルコリン受容体の【M_1】、【M_2】の構造決定などが明らかになった。
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