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1986 年度 実績報告書

純静水圧下で相転移させた鉱物の電子顕微鏡観察による研究

研究課題

研究課題/領域番号 61213003
研究機関東京大学

研究代表者

八木 健彦  東大, 物性研究所, 助教授 (20126189)

研究分担者 菊地 昌枝  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00005951)
小嶋 美都子  東京大学, 物性研究所, 助手 (10013525)
キーワード超高圧 / 相転移 / レーザー加熱 / ダイヤモンドアンビル / 静水圧
研究概要

研究実積の概要
本研究では希ガスを圧力媒体とした純静水圧下で、赤外レーザーにより均一に加熱された試料から黒体ふく射スペクトルを、広いエネルギー領域において観測し、相転移の起こる温度圧力条件を正確に決定することを目標とした。この目的のために、希ガスを圧力媒体として試料室に導入する装置と、黒体ふく射スペクトルを迅速に測定するシステムの製作を行った。
希ガス充填装置により、アルゴンガスを常温で約1000気圧に加圧してダイヤモンドアンビルの試料室に導入した場合、約1万気圧で固化するが、その後少なくとも20万気圧程度までは極めて高い静水圧性を保持することが明らかにされた。またダイヤモンドアンビル中でレーザー加熱した試料の走査電子顕微鏡による観察結果から、大きな結晶に細いレーザービームを照射した場合、極めて局部的な加熱が起こり、均一な加熱を行うにはレーザービームより小さな試料を用いるなどの技術改良の必要性が明らかにされた。
迅速分光システムとしては、設備費で購入された分光器と、既存の顕微鏡光学系、高感度瞬間マルチ測定システムを組合せ、直径数ミクロンの微小部からの黒体ふく射スペクトルをミリ秒の時間内に測定する装置を製作した。この装置を用いて、ふく射スペクトルから試料温度を測定する試みが進行中であるが、レーザー強度のわずかな揺らぎによって、試料温度が数百度も変動することが明らかになり、安定化回路の導入やフィードバックをかけることにより、時間的に安定した加熱を行う手法の確立が必要とされている。
上記のように、本研究で目標とした、正確に制御、測定された温度圧力下での相転移の研究に必要な新しい実験手法は基本的にほぼ確立されたが、信頼度の高い実験結果を得るためには、今後さらに詳細な研究の積み重ねが必要とされている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 八木健彦: 特定研究「地球内部に於ける物質移動と変化¨研究成果報告書. 7-10 (1987)

  • [文献書誌] 八木健彦: 地震学会予稿集. (1987)

  • [文献書誌] T.Yagi: Geophysical Research Letter. 14. (1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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