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1986 年度 実績報告書

高圧・高温下における金属酸化物の物性の理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61213010
研究機関大阪大学

研究代表者

浜 重一郎  阪大, 基礎工学部, 助手 (30029524)

研究分担者 水渡 嘉一  大阪大学, 基礎工学部, 助手 (90029538)
渡辺 昌昭  近畿大学, 工学部, 教授 (40113146)
キーワードCaO / Si【O_2】 / 状態方程式 / ウゴニオ
研究概要

1.密度汎関数理論に基ずいた結晶の全エネルギー及び圧力の計算においてこれまで用いられている方法は収束が悪い。私達は理論的改良を行い、結晶中の電子の有効ポテンシャル及び全エネルギーを効率よく求める方法を導出した。更に結晶の対称性の比較的よいものに関しては、マフィンティン近似で求めた電子密度が十分良い近似であることを示した。この方法の有効性を示すため希ガス固体の高圧下における結晶構造の安定性(fcc,hcp及びbcc)について調べた。理論的方法及び計算結果に関して現在まとめている段階である。 2.CaOのB1及びB2相に於ける全エネルギー,状態方程式及び電子状態を種々のモル体積について計算をした。格子振動をデバイ近似をし、デバイ温度及びグリュナイゼン常数を求め、それらを用いて状態方程式の温度依存性及びウゴニオの計算を行なった。B1相に於ける結果は実験と非常によい一致を示す。B2相に於ても実験と一致をするが、格子振動を更に正確に計算する必要がある。金属転移はB2相で起り転移圧480GPa(T=OK)はマントル・核境界値135GPaの3.6倍となった。P=135GPaに於けるエネルギー・バンド・ギャップは2.1eVとなり、温度を考慮しても地球内部条件下では絶縁体である。以上の計算は経験パラメータを何ら用いない、第一原理からの理論で、地球深部の定量的研究に十分適用可能だと考える。現在速報を投稿中であり、また全体をまとめて投稿する予定である。 3.Si【O_2】の高圧相(スティショバイト相)の非金属-金属転移は地球物理的に重要であるが、静的圧縮と動的圧縮の実験結果は相反する。私達は電子状態の計算を行なって少なくとも360GPaまでは絶縁体であり、動的圧縮の結果を支持する結果を得た。現在状態方程式の詳しい計算を行なっている。 4.最後にSi【O_2】及び【Al_2】【O_2】の計算は数値計算上のつまづきもあって完成していないが、準備的段階を終了しつつあり、来年度には結果が報告できるものと確信している。

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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