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1986 年度 実績報告書

ビタミンD依存性Ca結合蛋白質の構造と機能

研究課題

研究課題/領域番号 61215010
研究機関東京大学

研究代表者

野々村 禎昭  東大, 医学部, 教授 (80009993)

キーワードビタミンD依存性Ca結合蛋白質 / アミノ酸一次構造 / Ca結合位 / ホモロジィマトリックス / 小脳Ca結合蛋白質
研究概要

ビタミンD依存性Ca結合蛋白質28Kダルトンが小腸粘膜、腎、小脳に存在することはわかっていたが、小脳においてはその精製が行われていなかった。我々の研究室で開発したSDSPAGEをニトロセルロース膜にトランスファーしてから【^(45)Ca】にインキュベートしてオートラジオグラフィによってCa結合蛋白質を検出する方法は容易にかつ迅速にCa結合蛋白質をとらえられる有効な方法であった。この方法を駆使して我々は牛小脳から28KビタミンD依存性Ca結合蛋白質を精製することに成功した。
精製された28K蛋白質のアミノ酸一次構造決定をエドマン分解して通常の方式に従って行った。全決定したところ280個のアミノ酸から成り、N端はアセチル化していた。真の分子量は29851で28Kより大きかった。EFハンド公式からみてCa結合位は6個あると考えられるが、2位と6位の場所は一部の酸性アミノ酸の置換が生じている為、真のCa結合位としては機能していないと考えられる。ホモロジィ・マトリックスを描かせてみると2位も6位も腸管のものと良いホモロジィを描けるので、進化の過程で機能的に落ちていったものと考えられる。分子量9KのビタミンD依存性Cの結合蛋白質とのホモロジィは見出せなかった。
すでに小腸のものはDNAから一次構造が決定されているので比較してみると分子量はむしろ少く、アミノ酸残基は小腸の方が2個多く、ホモロジィは約78%であることがわかった。この差は臓器差か、動物差(cDNAは鶏のもの)かという問題が残るが、現在牛の腎のものを調べてみると牛の小脳と殆んど同じなのでむしろ種差が大きいと思われる。この機能については細胞骨格蛋白質との相互作用などを現在検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Maruyama: Analytical Biochemistry. 151. 1-6 (1985)

  • [文献書誌] T.Takagi: FEBS Letter. 201. 41-45 (1986)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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