研究課題/領域番号 |
61221003
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桜井 捷海 東大, 教養部, 教授 (00012469)
|
研究分担者 |
青木 禎 東京女子医科大, 学・物理教室, 助教授 (00012477)
馬場 浩司 東京大学, 教養学部基礎科学科第一, 助手 (10165061)
|
キーワード | 半導体レーザー / レーザーレーダー / 光ヘテロダイン検波 |
研究概要 |
本研究の目的は、分光型センサーの光源としての半導体レーザーの特性の研究、光へテロダイン検波の基礎的研究を行い、これらの研究成果を用いて高感度の分子検出法を確立し、ダイオードレーザーを用いた高感度の分光型センサーを開発することにある。 (1)発振波長の温度変化 市販の各種の半導体レーザーの発振波長の温度特性を常温から液体ヘリウム温度にわたり測定し、77°Kまでは発振波長はほぼ線形に30nmほど変わり、分光光源とし半導体レーザーが有益であることを確認した。温度安定度0.1°で90°Kまで温度可変で温度・電流同調が可能な分光用のレーザー光源を開発した。 (2)半導体レーザーの第二高調波 赤外領域で発振するレーザーからの第二高調波を測定した。出力パワーは10【^(11)W】程度で非常に微少であるが、その同調性から考えて、分光分析の光源として十分に利用できることを確認した。また、第二高調波発生の効率の温度変化を測定した。 (3)周波数ロックとヘテロダイン実験 半導体レーザーの発振周波数をエタロンに同調ロックするエレククトロニクスを製作した。これを用いて、温度同調(190°K)された半導体レーザーをカリウム原子の共鳴線にロックすることに成功した。ヘテロダインに関しては、1つのレーザーに変調をかけた疑似ヘテロダインの変調・復調の実験を行った。原子分子のヘテロダイン検出は実験中である。 (4)半導体レーザーを用いたレーザーレーダー これまで実験していたArレーザーを用いたレーザーレーダーの送光部を改造して、半導体レーザーを光源として用いることもできるように改良した。平均出力2.5mWで3Km遠方の建物、300m以内のエアロゾルを検出できた。
|