研究概要 |
多数個の細胞とか多数ケ所の部位から活動電位を同時記録するための装置(multiple-site optical recording system)の開発,試作を進めた。 光学系には大型の光学顕微鏡(Olympus Vanox,model AHB-LB-I)を用いている。干渉フィルタによって準単色光にした光源からの光で、載物台上のチエンバに固定された試料を照射し、拡大された実像画からフォトダイオードで試料からの透過光(吸光)の変化を検出する。光源にはタングステン・ハロゲンランプ(JC-24V-300W,Kondo-Sylvania Ltd.)を用い、直流安定化電源で駆動する。検光器としては、初期の段階ではSingle elementのフォトダイオードが用いられたが、現在では100個あるいは144個のフォトダイオードを10×10あるいは12×12のマトリックス型に並べて作られたディテクタ(matrix array type photodiodes,MD100 or MD144)を用いている。これに100〜144個のI-Vコンバータを連結し、そこから電気信号(outputs)を100〜144個のアンプリファイアによって増幅して、まず多チャンネルレコーディングシステムに記録する。レコーディングシステムとしては、PCMデータレコーディングシステムRP-890シリーズ(NF回路設計ブロック)を用いている。これはメインプロセッサ,I/0プロセッサ,ウエーブメモリおよびカセット式VTRから構成されている。I/0プロセッサでアナログ信号はディジタル信号に変換され、メインプロセッサに入りここでさらにビデオ信号に変換されて記録される。記録された信号はコンピュータへ転送され、シグナルの表示,解析を行うことができる。
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