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1986 年度 実績報告書

モザイク卵の細胞分化における遺伝的制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 61228007
研究機関京都大学

研究代表者

佐藤 矩行  京大, 理学部, 助教授 (30025481)

キーワードモザイク卵 / 細胞分化 / 遺伝子発現 / 卵細胞質決定因子 / モノクローナル抗体
研究概要

細胞の分化は遺伝子の差次発現によりもたらされる、と考えられている。典型的なモザイク卵の一つとして知られているホヤ卵では、分化に関与すると思われる細胞質決定因子の存在を示唆する数多くの実験的証拠が得られている。本研究の目的は、そうした自己刺激に応答して、分化に必要な遺伝子の発現がどのように制御されているかをホヤ胚の筋肉細胞に的をしぼり明らかにしようとするものである。そのために、まず、ホヤ幼生のホモジェネートを抗原としてモノクローナル抗体を作製し、その中から筋肉細胞を特異的に認識する抗体を2・3種類得た。RNA合成阻害剤や蛋白質合成阻害剤を使った実験から、これらの抗体の認識する抗原分子は筋肉細胞に特異的に発現する新合成の蛋白質であろうと考えられる。次に、これらの遺伝子に対するcDNAプローブを得るために、尾芽胚(多分これらのmRNAが最も活発に合成されているものと考えられる)からmRNAを単離し、エクスプレッション・ベクターを用いたcDNAライブラリーを作製した。そして、モノクローナル抗体を利用し、そのうちの1つ(多分ミオシンH鎖と思われる)に対するcDNAを捨うことができ、現在サブ・クローニング中である。また、もう1つの抗原分子の遺伝子を捨う努力をしている。さらに、筋肉に特異的な酵素アセチルコリンエステラーゼのcDNAプローブを得るべく、合成ポリヌクレオチドを使って努力しているが、成功していない。
一方、決定因子の分子的本質を明らかにすべく、次のような研究を進めている。筋決定因子を含むと思われるマイオプラズムを単離し、その構成成分に対するモノクローナル抗体を作製した。そしてその中から、マイオプラズムと挙動を共にする抗体を12種類得ることができた。現在、これらの抗体の認識する分子を様々な角度から検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Satoh,Noriyuki: Bioessays. (1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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