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1986 年度 実績報告書

色素上皮細胞の分化転換におけるギャップ結合構成蛋白質の分子機構の発現機構

研究課題

研究課題/領域番号 61230023
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

兒玉 隆治  岡崎共研機, その他, 助手 (90161950)

研究分担者 阿形 清和  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (70167831)
キーワード色素上皮細胞の分化転換 / 水晶体 / ギャップ結合
研究概要

本計画は、水晶体細胞及び色素上皮細胞の各々のギャップ結合構成タンパクの解析を、これらの間に期待される類似性を利用しながら並行してすすめることを目標としていたが、研究初期に両者の間には遺伝子配列の上からあまり関連性が認められないことが、他の研究者らの結果の解析から予想できたので、まず水晶体細胞のギャップ結合分子に集中し、次のような結果を得ることができた。
1.ニワトリ胚水晶体から、ギャップ結合の主要構成タンパクと目される、分子量約28Kの膜タンパク質(MP28)を単離し、モノクローン抗体を作製した。この抗体は水晶体及び分化転換でできた水晶体様構造の細胞膜と特異的に反応した。また、ウシ,ラット,マウスの水晶体の類似タンパク(MP26)とも交叉反応した。他の組織細胞とは反応しなかった。
2.ニワトリ胚水晶体から抽出したmRNAを用いてcDNAバンクを作製し、上述の抗体を用いて、ギャップ結合タンパクのcDNAクローンを単離した。塩基配列を一部決定したところによると、報告されているウシの類似タンパクと良く一致する部域と一致しない部域があることがわかった。この比較により、タンパク質の高次構造にとって重要な部分を推定することができる。
3.色素注入法により分化転換各段階でのギャップ結合による細胞間連絡の消長を調べると、色素上皮及び水晶体では細胞間に良い連絡があるが、それらの分化形質の中間に位置する脱分化状態では殆んど連絡がみられなかった。これまでに得た抗体、cDNAクローンを利用し、更に色素上皮のギャップ結合の同様なプローブを調製し、タンパク発現の各レベルでの阻害実験を今後行ない、ギャップ結合が細胞分化において果たしている役割を明らかにすることがこれからの急務と考えている。

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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