研究課題/領域番号 |
61301011
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 東京国立博物館 |
研究代表者 |
奥村 秀雄 東京国立博物館, 学芸部東洋課, 課長 (60000345)
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研究分担者 |
岩佐 光晴 東京国立博物館, 学芸部法隆寺宝物室, 室員 (10151713)
浅井 和春 東京国立博物館, 学芸部法隆寺宝物室, 主任研究官 (60132700)
田中 義恭 東京国立博物館, 資料部情報調査研究室, 室長 (50099959)
鷲塚 泰光 東京国立博物館, 学芸部美術課, 課長 (80191740)
佐藤 昭夫 東京国立博物館, 学芸部, 部長 (20000325)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | 法隆寺伝来四十八体仏 / 光背 / 金銅仏の彫刻史的研究 / 金銅仏の保存科学的研究 |
研究概要 |
本研究は、東京国立博物館保管の法隆寺伝来小金銅仏すなわち「四十八体仏」57体とその附属光背39面について、彫刻史および保存科学の相互の立場から基礎的且つ総合的な調査を行い、可能な限り客観的なデータを収集するとともに、関連の資料についても整備充実を目的としたものである。調査研究は各年度とも次の1〜4の内容において実施され、科学的調査および鋳造工程実験調査がやや不充分であったほかは、大旨初期の目的を達成することができた。 1.合同調査(研究分担者全員の参加による彫刻史的基礎データの収集) 3ヶ年で計6回の調査を行い、「四十八体仏」と附属光背のすべてのデータ収集を完了した。 2.保存科学的調査(保存科学的方法による各種分析データの収集) 当初、蛍光X線分析調査と鉛同位体比測定調査の両面から「四十八体仏」と附属光背すべての金属組成の解明、および銅原料の産地同定を行う計画だったが、前者は中途で機械の変更があり、後者は試料の採取に困難な問題が生じたため、双方とも不充分な形で終結せざるを得なかった。しかし蛍光X線分析では鍍金の調査法に新たな手掛りも得ることができた。 3.関連遺品調査(「四十八体仏」関連の遺品に関する現地調査) 3ヶ年の間に全国に遺存するかなりの量の小金銅仏調査を実施し、昭和62年に当館で開催された「金銅仏展」、および翌年の特別展図録の作製においてその一部を公表した。 4.資料収集整理(写真資料の作製整備と文献資料の収集整理) 3ヶ年の間に「四十八体仏」と附属光背に関する写真資料はモノクロ1267枚、カラー289枚、同文献資料は計336件に及び、関連作品のものを含みほぼ完全な形で収集整理ができた。
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