研究課題/領域番号 |
61301017
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
金子 勇 北海道大学, 文学部, 助教授 (50113212)
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研究分担者 |
町村 敬志 筑波大学, 社会科学系, 講師 (00173774)
松本 康 名古屋大学, 文学部, 講師 (80173920)
鹿又 伸夫 立命館大学, 産業社会学部, 助教授
園部 雅久 上智大学, 文学部, 講師 (00154716)
森岡 清志 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (50125358)
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キーワード | 集団活動参加 / 社会的ネットワーク / コミュニティづくり / コミュニティ・アクション |
研究概要 |
〈都市高齢者の集団活動参加について〉 1.標記のテーマで調査データを分析したところ、拡張型(久留米高齢者集団)と収縮型(札幌高齢者集団)とに分化した。拡張型の集団活動参加は、その多様なネットワークに特徴があり、加えてインフォーマルな生活構造の豊かさと結びついている。他方、収縮型では町内会にのみそのネットワークが収束し、同時にインフォーマルな生活構造も縮小傾向にあった。 2.役員経験はコミュニティ内部における社会関係の量と質との両方に対して有意であった。しかし、コミュニティを超える関係とは結びついていない。 3.都市づくりのソフトな側面の指標として集団活動参加があり、とりわけ収縮型の高齢者集団に対しては、コミュニティづくり政策の展開が期待される。 〈都市の地域福祉について〉 1.地域福祉サービスは、在宅福祉サービスと施設福祉サービスの両者がもつ専門性に対し、非専門的に補完・代替するところに特色をもつ。それはコミュニティ・アクション形式を取り、このアクションを通じて、地域の自律性を創造しようとする。 2.高齢者は単なるサービス受益者にとどまらず、素人としてのアクション参加によって、サービス提供者の側にまわることが可能であり、社会的な役割期待もここにある。 3.今後の都市高齢社会では、「私」と「公」とに二分されがちであった高齢者を含む成員の生活空間に、「共」のもつ意味が強くなり、高齢化を強く意識したコミュニティづくりが緊急の課題になろう。
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