研究課題/領域番号 |
61301018
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
斎藤 吉雄 東北大, 文学部, 教授 (10004029)
|
研究分担者 |
高橋 勇悦 東京都立大学, 都市研究センター, 教授 (90014779)
長谷川 公一 東北大学, 教養部, 助教授 (00164814)
竹内 彰啓 東北学院大学, 教養部, 助教授 (20125602)
横井 修一 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (00048802)
五十嵐 之雄 東北学院大学, 教養部, 教授 (00048737)
|
キーワード | コミュニティ形成 / 公・私観念 / 地域生活イッシュー / 高齢化 / 地域医療・保健システム / プライバシーの保全 |
研究概要 |
1.「コミュニティ形成」と「公・私観念の構造」に関連した文献・資料を探索して、それらについての体系的な整理と分析に着手した。 2.「地域イッシュー」の処理をめぐる行政と住民の役割分担の諸相を、典型事例をもつとみなし得る次の地点の地域社会を対象として、そこでの主要な地域生活イッシューの内容と、それらに対応した地方行政機関および地域諸団体、リーダー層の行動と意識等に互って、インテンシブな事例研究と聴取り・資料収集等の現地調査を実施することによって、その実態を明らかにした。(1)山形県鶴岡市・神戸市…コミュニティ施策、主にコミュニティ・センターの建設・その管理運営をめぐる行政と住民の役割分担.(2)岩手県沢内村・長野県臼田町…高齢化の進行と地域医療・保健システムのあり方をめぐる行政・病院・地域住民の関係.(3)神奈川県川崎市・宮城県仙台市…住民参加と行政情報公開、および電算化による個人情報の集約化とプライバシー保全の問題. 3.行政と住民の役割分担のあり方は、地域生活イッシューそのものの相異によって類型的に異なること、したがって「公・私観念の構造」も状況に応じて可変的であるが、これらの一連の現地調査によって.(1)「地域生活イッシュー」は、地域住民の具体的な生活要求と当該地域社会のいわばシステム的要件とのズレやコンフリクトといった構造的要因に帰因していること。(2)「公・私観念」の構造は、これらの事実を反映してきわめて多次元的であるが、それにもかかわらず地域社会ごとに典型的ともみなしうる何らかのパターンが存在することが明らかとなりつつある。
|