研究分担者 |
八木 正 金沢大学, 教養部, 教授 (80022101)
元島 邦夫 埼玉大学, 教養部, 教授 (20008907)
鎌田 哲宏 静岡大学, 教養部, 教授 (40022256)
河西 宏祐 千葉大学, 教養部, 教授 (20015837)
鎌田 とし子 東京女子大学, 文理学部, 教授 (00086323)
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研究概要 |
1技術革新にともなう労働力需要構造の変化を産業別・職種別に区分して統計的に分析し, FA化,OA化の進展による労働力構成の変化を計測する作業を行なった. この結果, 技術系・技能系労働者の需要が増大し, 新規労働力の供給のための技術訓練が必要であり, 若年層労働力について需要超過する見通しが明らかになった. 一方, 高齢化社会の到来とともに労働力構成が高齢化し, 技術革新の進行によって中高年労働者の職場適応と技能再訓練の問題が生じていることが指摘された. 2労働者階級の内部構成を詳細に分析するために製造業(自動車工業, 電気機械工業, 造船造機工業)交通運輸業, 流通サービス業, ソフトウエア産業について班別編成をして労働組織の変化と労働力の質の問題, 労働者の生活意識, 労働組合の対応と労使関係の変化等について現地調査)面接調査, 質問紙調査)を実施した. 各産業の労働者の比較分析によると, 成長性の高い電気機械工業, 自動車工業においては高度技術化による分理化が進んでいる反面, 造船造機工業, 交通運輸業では産業合理化が進展していることが明らかにされた. また近年成長の著しい第3次産業においては, 流通サービス業, 金融業, ソフトウエア産業においては, 新しいタイプの労働者が大量に生み出され, 従来の労働力構成を変化させていることが把握された. 3労働過程の変化は当然のことながら労働者の家庭生活や地域生活に影響を与えている. とくに職種転換による配置転換,単身赴任は労働者の生活の満足感を著しく減じている. これについては労働福祉の面から新しい対等が必要であることが判明した. 4研究分担者による合同研究会の開催は相互の討論を通じて研究を深めることができた.
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