研究分担者 |
都築 一治 北海道大学, 文学部, 助手 (20180028)
鹿又 伸夫 立命館大学, 産業社会学部, 助教授 (30204598)
小島 秀夫 茨城大学, 教育学部, 助教授 (50111349)
井上 寛 島根大学, 法文学部, 助教授 (10037004)
原 純輔 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (90018036)
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研究概要 |
今年度は, 2回の合同研究会のほか数回の個別的な研究打合わせを通じて, それぞれの研究の報告と検討を行なった. その成果は報告書(印刷物)に発表されているが, それらの簡単な要約と今後の展望を記す. 盛山は, 世代内の社会移動の分析の方法として, EventーHistory分析にかえて, 短期的移動分析という方法を新しく定式化し, そのための分析手続きを, SASを用いて開発した. この一連の分析手続きの中には, クロス表分析, マルコフモデル, ログリニア, ロジットなどの分析法が含まれている. 小島は268^<n65>コのセルからなるクロス表の分析法として新しく展開されているRaschモデルを研究し, それをGLIMによって分析する方法を開発した. 鹿又は, 移動表の中の2×2の部分表に関する分析法として, オッズ比統計量を用いたものを研究し, そのパソコンプログラムを開発した. 井上は, 社会的ネットワーク分析の方法として, 多次元尺度法のプログラムの一つALSCALの適用法を考察した. 原は, 移動表の分析で用いられるようになった双対尺度法のプログラムを独白に改良し, パソコンで適用できるようにした. 都築は, 社会調査データを有効に分析するためのプログラムを, SASマクロを用いて開発した. 高瀬は, 工場組織の生存時間に関して, EventーHistory分析を用いて考察した. このほか, 種々の理由から今回の報告書には発表が間に合わなかった研究もある. しかし, この共同研究を通じて, 社会移動データを中心とする社会学的データの分析法とそのコンピュータ・プログラムの技術と開発はかなり蓄積された. 今後は, これらの成果を, たとえばSASマクロのような形で広く一般の研究者がアクセスできるプログラムの開発などに生かしたいと考えている.
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