研究課題/領域番号 |
61301025
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研究機関 | 日本社会事業大学 |
研究代表者 |
庄司 洋子 日本社会事業大, 社会福祉学部, 助教授 (70139351)
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研究分担者 |
村岡 末広 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (40182084)
松原 康雄 明治学院大学, 社会学部, 専任講師 (40130851)
滝口 桂子 埼玉県立衛生短期大学, 専任講師 (70149178)
浜野 一郎 明治学院大学, 社会学部, 教授 (70062148)
古川 孝順 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (10060469)
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キーワード | 社会福祉施設 / 養護施設 / 地域社会 / 施設の社会化 / めいわく施設 / グループ・ホーム / 地域エゴイズム |
研究概要 |
本研究の課題と特色は社会福祉施設(養護施設)と地域社会との関係を従来の施設社会化研究とはことなり、両者の相互作用の中において把握することにある。ここでは、われわれの設定した枠組にしたがって研究成果の中間的な報告をおこなうことにする。1.全国調査 全国約540カ所の養護施設について、まず情報収集のための予備調査として、施設側から出されている資料と刊行物に関する葉書アンケートを経て、本調査として、施設設立の背景と経過、施設の現況、現在の立地条件、処遇および経営面における地域社会との関係、施設の社会化の状況や問題、設立・改築時における地域とのトラブルの有無、対応と経過、将来展望等の解明を内容とする悉皆調査を実施した。設問項目数100に近い膨大な分量の調査であったが、調査対象施設の全国組織の後援をえたこともあり、回収率は約90%に達した。集計結果については現在解析中であるが、この問題をめぐる全国水準での実体と問題の解明という目的は充分に達成されうるものと思われる。2.ヒヤリング調査 17カ所の養護施設と1カ所の行政機関についてヒヤリングを実施。試験的な見解ではあるが、施設と地域との関係には地域社会のもつ諸条件とりわけ政治文化的条件と施設設置主体の性格、設置にいたる経過、施設長や職員の出身などの諸条件が複雑に関与し、その組合せのなかでトラブルが生起しているという印象をもつにいたった。3.グループ・ホーム調査 この部門についてはわれわれと視点を共有する先行研究は皆無といってよく、今年度の重点的な課題として取り組む予定である。なお、調査自体が既存の施設と地域の関係にプラス,マイナスの両面で影響を与えることが予想されるなど方法論的な困難もあり、今後一層の工夫を要することが明らかになってきた。
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