研究課題/領域番号 |
61301038
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大林 太良 東大, 教養部, 教授 (20012263)
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研究分担者 |
船曳 建夫 東京大学, 教養学部, 助教授 (90165457)
杉田 繁治 民博, 第5研究部, 助教授 (40026042)
竹村 卓二 民博, 第1研究部, 教授 (50045259)
佐々木 高明 民博, 第2研究部, 教授 (10031692)
石川 栄吉 東京都立大学, 人文学部, 教授 (40086921)
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キーワード | 東南アジア / オセアニア / 文化クラスター / 文化項目 / 統計的処理 / 相関関係 / 地域性 / 文化の構造 |
研究概要 |
本研究の初年度である昭和61年度の研究活動とその内容は以下の如くである。 1.メラネシア、フィリピン、台湾関係の図書を含む民族誌関連資料を中心として、東南アジア、オセアニア地域の関係文献を大量に入手し、これらの文献類の読み込みが研究分担者を中心に、確実に進行しつつある。これらは所定のワークシートに記入され、各民族、社会の各文化項目ごとにチェックされ、国立民族学博物館のコンピュータによって、東南アジア、オセアニア地域における各文化項目の相関関係や、これらの処理によって得られる文化クラスターの分析によって、特定の有意的な地域単位が明らかになり、その地域性なり文化の構造なりが明確化されつつある。 2.上記作業は各研究分担者の単独の知的作業とこれを統計的処理によって統合する試みであったが、各研究分担者間の情報交換と同研究目的実現のための、より精緻にして生産的な討議が行なわれるべく、今年度は東京においても研究会を開催し、また志摩における研究合宿も行なわれた。これらの研究会では、特に今年度の重点地域である台湾について、フィールドワークを終えたばかりの2人の研究者を講師として呼ぶことができ、大いに得る所があった。また越語資料の言語学的分析やビルマの建国神話の分析など、独創的研究成果も提示され、文化クラスターの総合的分析と各個別研究とは相互に刺激を与えながら、着実な進展を見せ始めている。 3.今年度は研究の初年度であり、ワークシートの記入とそのデータ処理は、まだ完壁というには程遠いが、研究者間の交流は上記の過程を通じて一層深められつつあり、最終年度である次年度における総合的研究成果が大いに期待される。
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