研究課題/領域番号 |
61301049
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
池田 忠生 愛媛大学, 教養部, 教授 (70046192)
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研究分担者 |
重岡 保郎 愛媛大学, 法文学部, 教授 (90097460)
岡本 明 広島大学, 文学部, 助教授 (90025057)
佐藤 真典 広島大学, 学校教育学部, 教授 (90033654)
石川 勝二 愛媛大学, 教育学部, 教授 (60036390)
向山 宏 広島大学, 文学部, 教授 (00087818)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | 国家 / キリスト教 / ローマ帝国 / 12世紀ルネサンス / 主権 / イギリス内乱 / ボナパルティズム / 帝国主義 |
研究概要 |
昭和61年度-63年度、3年間の総合研究(A)の最終まとめの概要は、既に提出した62年度、63年度の「研究実績の概要」と実質的には変更はない。以下、制限の範囲内で報告するが、詳細は「昭和63年度科学研究費補助金総合研究(A)、研究成果報告」を参照されたい。 1.古代ギリシア関係については、池田は、イソクラテスの『パネギュリコス』、『平和論』を対象として、その歴史叙述的部分からアテナイの当面する危機に対処すべき著者の提言を考察、向山は、ヘロドトスの著作を通して、アテナイ民主政に関する著者の意味づけを検討、堀井は、前411年の四百人寡頭派政権に続いて成立した「五千人の政治」に関するアリストテレスとトゥキュディデスの政治思想を対象。2.古代ローマ関係については、石川は、国家を表すローマ人の諸々の語を取りあげて、歴史叙述における諸例を検討。豊田は、エウセビオスの叙述を対象に、紀元3世紀におけるローマ帝国支配理念の動揺と新興キリスト教勢力の国家観の特徴を考察。中世ヨーロッパについては、佐藤は、11-14世紀のイタリアにおける歴史叙述を検討し、フリードリヒ・バルバロッサについての叙述から中世イタリア市民の国家像を抽出。橋本は、グレゴリウスの『歴史十巻』を中心に、ゲルマン諸部族の王国像を東ローマ帝国との関連に注目して比較考察。兼平は、中世における君主と家臣の人的組帯としての誠実を、フィデース概念を中心に検討。4.近・現代ヨーロッパについては、野嶌は、17世紀イギリス革命とホッブズの諸著作とを関係づける。平田は、イギリス近代国家の領土的拡大に伴った諸問題を国内植民地主義論から検討。岡本は、モンテスキュー『法の精神』を基に、ネッケル、シスモンディのイギリス憲制論を通したフランス自由主義擁護論を対象。重岡は、グラムシの獄中ノートを中心にして、その国家論を検討。
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