研究課題
本年度は、昭和61年度、62年度に実施した各地での病院倒産処理の現状に関する実態調査、および、弁護士、医療関係者、地方公共団体における病院関係担当者から収集した倒産及びその法的規制に関する情報の分析と結果をもとに、病院倒産処理のあり方についての研究会としての具体的提言をまとめていく作業を研究の中心テーマとした。なお、各地の実態調査の結果は、研究会での報告、討議を経て、各地の研究分担者のもとでの各地区間での比較並びに、分析が行なわれ、それを踏まえての総合的な分析を試みているところである。また、当初、これらの分析、検討、討論の結果、立法の必要があるとの判断に達した場合には、倒産処理とりわけ病医院の再建過程の規制を月的とした法制のための、この研究会としての討案をまとめることも考えていたが、この段階においては、法律家、医療関係者(医師会、関係官庁、地方公共団体を含む)、債権者としての銀行、リース会社をも含んだ広範囲の関係者との意見交換がなされた結果、病医院に限定しない一般法たる和議法の整備が急務であるという判断に達した。引続き、当研究会のメンバーを多く含む和議の実態をテーマとする研究会が予定されているので、その研究会に作業を譲る面も多い。当研究会としては、病院倒産の実態報告と実態調査を踏まえた分析並びに公益法人の倒産処理に関する若干の提言を単行本として刊行公表する事により、広く学界、各界の批判を仰ぎたいと考えている。
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