研究分担者 |
笛木 俊一 日本福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (80103703)
木下 秀雄 立命館大学, 法学部, 助教授 (50161534)
秋元 美世 茨城大学, 人文学部, 講師 (00175803)
井上 英夫 金沢大学, 法学部, 助教授 (40114011)
大山 博 法政大学, 社会学部, 教授 (40105846)
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研究概要 |
本研究の特徴は, 今や大きな転期を迎えつつある社会保障制度のなかで, その制度的な基礎の1つをなしている公的扶助・社会扶助の今後の展望を, 国際比較という視点にもとづいて明らかにしようとするところにある. (1) 公的扶助・社会扶助制度の国際比較については, 比較のための分析枠組((1)根拠法, (2)権利主体の平等性, (3)責任主体, (4)基準の決定方法と水準(5)手続的保障, (6)受給者の法的保障, (7)争訟手続, という制度的特徴に加えて, (8)各国の政策動向, (9)生活実態, (10)貧困問題に関する運動の動向, という社会的特徴)にもとづいて, フランス, ドイツ, イギリス, イタリア, アメリカについて個別に研究を進めてきた. とりわけ, 各国の公的扶助, 社会扶助に関する根拠法典については, 研究会内部にプロジェクトチームを編成し, 何人かの研究協力者にも依頼して翻訳作業を行なってきている. (2) 国内についても, 次々に改正されつつある社会保障制度の全体的動向を明らかにするとともに, とくに生活保護制度については, 最近の行政側の動向を「第3次適正化」として位置づけたうえで, 福祉事務所の社会福祉主事からの聞き取り調査を行なってきている. あわせて, 最近になって問題とされている社会福祉施設における費用徴収の実態についても調査を行なってきている. (3) 生活実態とりわけ保護受給者の実態については, 北九州および北海道での聞き取り調査を行なってきている. なお, 本格的な調査のための予備作業として, 調査票の作成を行ないつつある.
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