| 研究分担者 |
長谷部 正 東北大学, 農学部, 講師 (10125635)
永木 正和 帶広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (90003144)
酒井 惇一 東北大学, 農学部, 教授 (00005604)
久保 嘉治 帶広畜産大学, 畜産学部, 教授 (40003074)
黒河 功 北海道大学, 農学部, 助教授 (90125310)
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| 研究概要 |
全国の主要な農業地域を対象にして, 各研究分担者がそれぞれ調査研究の中心的なフィールドとしている地区・農家群を素材に取り上げ, 営農情報需要の特質ならびに最近の需要動向についての把握分析を進めた. 同時に, この調査結果を当初の計画にそって, 主な情報需要事項ごとの分析につなぐためのデーチの集積・整理を行なった. また, この研究進捗状況の情報交換をかねて, 研究分担者の大半の参加をえて関東地域の野菜作農家ならびに北陸地域の大規模稲作農家を対象とする実態聞取調査の実施した.
これらの結果の詳細は, 現在とりまとめの過程にあるが, 農業経営のダイナミックな変動に伴って, 個別経営における営農情報需要の内容(とりわけ情報需要事項ならびにその質的水準)に大きな変化が現われていることを, この需要充足のために個別的に小型電算機(パソコン等)を導入・利用している農家が少なからず現われていること, さらにこれらの変化の照応して, 地域農業の今後の動向に密接に関連する農業試験場や普及所, 農協などの情報供給体制の在り方(システム化)が緊急の課題となっていることなど, が明らかになった. 例えば関東地域(北総台地)での調査からは, 特定作目の作付の有無を除けばほとんど大差のない2つの農業経営群の間に, 経営組織上, 市場対応上の顕著な差異が認められたが, その主要な原因が, 上述の特定作目にまつわる営農情報の質的・量的な差異に関連しているのではないかという作業仮説が提起された. また北陸地域(松任・小松地区)での調査からは, 請負耕作型の大規模稲作農家群の相当部分が, 借入地の水稲栽培管理や臨時雇労務者の労賃計算・支払いなどのためにパソコンを日常的に使用するにいたっており, いち早く整備されつつある農業試験場を中心とする情報ネットワークシステムが, これら個別農家との連係を深めていないことが明らかになった.
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