研究分担者 |
竹内 勝 大阪大学, 教養部, 教授 (70028116)
関川 浩永 新潟大学, 理学部, 教授 (60018661)
中川 久雄 筑波大学, 数学系, 教授 (10015018)
大森 英樹 東京理科大学, 理工学部, 教授 (20087018)
落合 卓四郎 東京大学, 理学部, 助教授 (90028241)
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研究概要 |
今年度は、国際数学者会議(米国)開催直前に、現在世界で注目されているGnomovの業績についての研究集会を一週間にわたって東京大学で開いた(参加者約200名,資料予稿集約1000ページ)。この研究集会は東京大学落合卓四郎助教授,名古屋大学砂田利一助教授,岡山大学酒井隆教授と小生とで、計画・立案をした。 次に、物理学との境界領域をも研究集会の題材として選び、金沢大学で物理学者の参加も得て、"超多様体"について会合を開いた(参加者約100名)。数学の諸分野との合同研究集会をして、名古屋大学で"大域解析学"の研究集会を開いた。この研究集会は主として、大学院生,助手クラスを講演者として選び、若い人々に専門的知識の提供をお願いした。以上三つの研究集会は、現在まだ日本で未消化の領域についての消化を目的としたものである。 日本人自身の業績を発表・検討する場として、全国規模のシンポジウムを金沢工大で開いた(参加者150名)。他に、名古屋大学,九州大学,東北大学,筑波大学で、テーマ毎に50名程度の研究集会を開いた。これらの小研究集会を総合的に視ると、現在日本で研究中の重要な部分はすべてカバーしていると考えられる。 最近の幾何学は非常に領域が広くなり、他の数学の諸分野・物理学との関連が密になりつつあることを考えると、Gnomovの業績についての研究集会超多様体についての研究集会,大域解析学についての研究集会は、特筆すべき企画であったと考えているし、日本の研究者が未消化の分野を収得するには良い機会であったと考えている。最近は、Gnomovの業績を"多様体の社会学"と呼ぶようになったのも、上記研究集会の成果である。
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