可換環論とその応用

1988 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 61302003
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 永田 雅宜 京都大学, 理学部, 教授 (00025230)
• 研究分担者: 上野 健爾 京都大学, 理学部, 教授 (40011655) ; 土方 弘明 京都大学, 理学部, 教授 (00025298) ; 宮西 正宜 大阪大学, 理学部, 教授 (80025311) ; 松村 英之 名古屋大学, 理学部, 教授 (80025270) ; 飯高 茂 学習院大学, 理学部, 教授 (20011588)
• キーワード: 可換環 / 代数幾何 / 超弦理論 / 整数論

研究概要

昭和61・62年度に引き続き研究分担者を中心にして、研究協力者が研究を進めた。本年度は当研究の最終年度になるので、研究者間の連絡、シンポジュームの開催なども研究成果の進展をはかると共に、研究のまとめにも少なからず重点をおいた。
当研究が中心になって開催したシンポジュームは次の3回である。
1)昭和63年9月19日〜22日 場所 兵庫県立城崎大会議館
最近発展の著しい楕円種数の理論と保型形式、モデュライ空間とのかかわりについて討議が行なわれた。この方面の権威で、たまたま来日中であったHirzebruch教授(西独Max-Planck研究所所長)にも参加してもらい、4回にわたって連続講演をしてもらった。楕円種数の理論は広い応用があると考えられており、整数論、代数幾何学、超弦理論、位相幾何学等の多くの分野から参加者を得て、活発な討論が行われた。
2)平成元年1月17日〜20日 場所 兵庫県立城崎大会議館
代数幾何学の最近の発展が主テーマであり、代数幾何学全般について討議、報告が行なわれた。特異点、超弦理論、曲面論、モデュライ理論について13の研究発表がありその内容について討論が行なわれた。
3)平成元年1月26日〜28日 場所 高知大学理学部
可換環論、特に不変式論にかかわるものについて、11の講演が行なわれた。不変式論は代数幾何学にとっても重要なテーマであり、可換環論と代数幾何学の両分野から多数の参加者を得て、最近得られた結果、今後の問題について活発な討論が行われた。
研究の細部の検討、調整のための研究協力者間の研究連絡も多数行なわれた。これらの活動を通じて当研究は十分の成果をあげたと考える。

研究成果

• [文献書誌] Masanori,ISHIDA.: Tohoku Mathematical Journal. 40. 367-396 (1988)
• [文献書誌] Masaru,UEDA.: Journal of Mathematic of Kyoto University.
• [文献書誌] Hiroshi,UMEMURA.: Nagoya Mathematical Journal. 110. 15-80 (1988)
• [文献書誌] Toshiyuki,KATURA.: Alg.Geom.Semin.Singapore,World Sci.Publ.,Singapore. 41-52 (1988)
• [文献書誌] Shiro,GOTO.: Proc.of Symp.Micro Prog.in Comm.Alg.
• [文献書誌] Shiro,GOTO.Koji,NISHIDA.: Journal of Mathematical Society of Japan. 40. 501-518 (1988)
• [文献書誌] Toru,SUGIE.: Journal of Mathematics of Kyoto University.
• [文献書誌] Hiroshi,TANIMOTO.: Comm.of Alg.
• [文献書誌] Masayoshi,NAGATA.: Proc.3rd KIT Math.Workshop. (1988)
• [文献書誌] Noboru,NAKAYAMA.: Math.Ann.280. 509-512 (1988)
• [文献書誌] Takayuki,HIBI.: Proc.Japan Acad.64. 121-122 (1988)
• [文献書誌] Kazuhisa,MAEHARA.: Kodai Math.J.11. 1-4 (1988)
• [文献書誌] Masayoshi,MIYANISHI.: J.Pure and Appl.Alg.
• [文献書誌] Masayoshi,MIYANISHI.;D.Q.Zhang.: J.of Alg.118. 63-84 (1988)
• [文献書誌] Yuji,YOSHINO.: Nagoya Math.J.