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1986 年度 実績報告書

地球回転データの物理的解釈

研究課題

研究課題/領域番号 61302013
研究機関緯度観測所

研究代表者

岡本 功  緯度観, その他, その他 (90088782)

研究分担者 海野 和三郎  近畿大学, 理工学総合研究所, 教授 (30011414)
大久保 修平  東京大学, 地震研究所, 助手 (30152078)
中嶋 浩一  一橋大学, 経済学部, 教授 (30012876)
青木 信仰  東京大学, 東京天文台・天文時部, 教授 (90012799)
若生 康二郎  緯度観測所, 極運動研究部, 部長 (40000161)
キーワード位置天文学 / 地球回転 / 極運動 / チャンドラー揺動 / 統計解釈 / 時系列解析 / カオス解析 / 地球物理学
研究概要

1.古在・土屋は堂平レーザー測距装置を用いて、地球回転と人工衛星軌道についての研究を行った。また、GPS衛生の電波追跡時の電離層補正問題を調べた。中嶋はデータ処理における最小二乗法の特性の図形表示法を開発し、VLBI計測に適用して、各観測量の精度を評価した。更に、VLBI計測用電波源の諸特性を考慮して、QSOカタログ編集を行って、電波基準座標系構築法の提案をした。吉沢・石井は自動子午環及び木曽シュミット望遠鏡を用いて、光学・電波基準座標系の結合を試みている。青木・木下・藤本らは一般相対論の枠組で座標系の問題を論じ、天文常数の精密決定を行った。
2.熊沢は極運動時系列データを解析し、物理的実体を明らかにするため、存否スペクトル法を開発・適用中である。米山・海野らは地圏一生物圏問題で展開した非線型力学系理論をIPMSデータに適用し、カオス現象の解析を行った。極運動χ成分のフラクタル次元は3.2で、y成分、UT1についても解析を実行中である。若生は1860-1984の期間で極運動チャンドラー揺動の振巾と位相の経年変化を追跡した。その結果、年周成分の振巾とチャンドラー周期との関係から、チャンドラー周期の不変性が観測から始めて示された。しかし、コア・マントルの揺動による周期2成分説が可能性として残るなどが明らかにされた。
3.大久保は地球回転に伴う弾性変形の研究を進め、海洋潮汐荷重変形に与える地球内部構造の効果を定量的に見積れるようになった。これにより、大気の運動による地球回転励起の理論計算に弾性変形効果を取り入れることが可能となった。角田は水沢,ワシントン間のPZT観測による天文時及び緯度の差を調べ、それらの変動とエルニーニョ現象に関連した平均海水面変化とコア・マントル境界付近での変動などとの関係を指摘した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 中嶋浩一: Hitotsubashi Journal of Arts and Scienses. 27. 61-77 (1986)

  • [文献書誌] 加藤照元,土屋淳: 日本測地学会誌. 32. 174-180 (1986)

  • [文献書誌] 福島登志夫,青木信仰,他: Cel.Mecahnics. 38. 215 (1986)

  • [文献書誌] 米山忠興: 東洋大学紀要教養課程篇(自然科学). 30. 79 (1987)

  • [文献書誌] 大久保修平: Geophys.J.R.astr.Soc.86. 91-102 (1986)

  • [文献書誌] 角田忠一: Publ.Int.Latit.Obs.Mizusawa. 19. 15-28 (1986)

  • [文献書誌] 岡本功,編者: "1986年度経緯度研究会集録・第2回VERA研究会集録" 位置天文連絡会・VERA推進小委員会, 286 (1986)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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