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1986 年度 実績報告書

熱帯域の海洋・大気循環系の変動

研究課題

研究課題/領域番号 61302024
研究機関九州大学

研究代表者

山形 俊男  九大, 応用力学研究所, 助教授 (50091400)

研究分担者 竹内 謙介  北海道大学, 理学部, 助教授 (00107450)
杉ノ原 伸夫  東京大学, 理学部, 助教授 (50090519)
安成 哲三  筑波大学, 地球科学系, 講師 (80115956)
住 明正  東京大学, 理学部, 助教授 (10179294)
松野 太郎  東京大学, 理学部, 教授 (40037172)
キーワードTOGA / ENSO / 30〜50日振動 / 赤道潜流 / サーモスタッド / 海面水温 / 大気海洋結合モデル / エル・ニーニョ
研究概要

各班ともに順調に計画を遂行しただけでなく、九州大学において全体集会を全国から60名以上の参加を得て成功させることができた。WCRPのTOGA計画の助走としての役割にとどまらず、既にいくつかの研究は米国や英国に類似の研究を促すことにもなった。以下に各班の成果を簡潔にまとめることとする。
1.杉ノ原班は海洋循環の精密な解像をめざして三次元レベルモデルを完成した。特に鉛直粘性,拡散の効果によって赤道潜流及び土屋潜流の形成を確認した。定常循環を正確に再現することは、現実的な大気海洋結合モデルへの着実な一歩となる。
2.竹内班はリチャードソン数依存性を取り入れた赤道海洋混合層モデルを作製し、フロリダ州立大の風のデータを用いて、海面水温の気候値,季節変動,経年変動を再現する試みを行った。特に西太平洋のサーモスタッドを良く再現することができた。
3.安成班はグローバルな気象及び海面水温データを用いて、過去20年間のENSO(エル・ニーニョと南方振動)の実態を明らかにした。特に変動の東方伝播や準二年振動(QBO)との関連を明らかにした。
4.松野班はENSOとの類似性や引金としての役割を注目されている大気の30〜50日振動を大気の「水惑星モデル
を用いて、世界に先駆けて再現した。加えてモデル解析により雲のスーパー・クラスターを予想し、静止衛星画像処理により検証した。
5.山形班は大気海洋結合モデルの物理的性質を簡単化し分類するとともに海洋混合層を取り入れた結合モデルを作製しENSOの振動を再現した。加えて簡潔な湿潤モデルにより30〜50日振動の機構を検討した。これらはAMSのBulletin等で評価された。

  • 研究成果

    (18件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (18件)

  • [文献書誌] Toshio Yamagata: J.Oceanogr.Soc.Japan. 42. 299-307 (1986)

  • [文献書誌] 山形俊男: 月刊海洋科学. 18. 268-280 (1986)

  • [文献書誌] 山形俊男: 天気(日本気象学会誌). 33. 519-522 (1986)

  • [文献書誌] Toshio Yamagata: J.Met.Soc.Japan. 65. (1987)

  • [文献書誌] Toshio Yamagata: J.Geuphys.Res.

  • [文献書誌] Yoshiyuki Hayashi: J.Met.Soc.Japan. 64. 451-467 (1986)

  • [文献書誌] Yoshiyuki Hayashi: Nature. (1987)

  • [文献書誌] Yoshiteru Kitamura: J.Oceanogr.Soc.Japan. 42. (1987)

  • [文献書誌] Yoshinobu Wakata: J.Met.Soc.Japan. (1987)

  • [文献書誌] Tetsuzo Yasunari: J.Met.Soc.Japan. 64. 1013-1029 (1986)

  • [文献書誌] Tetsuzo Yasunari: J.Met.Soc.Japan. 64. 693-708 (1986)

  • [文献書誌] Tetsuzo Yasunari: J.Met.Soc.Japan. 65. (1987)

  • [文献書誌] Tetsuzo Yasunari: J.Met.Soc.Japan. 65. (1987)

  • [文献書誌] 安成哲三: 天気. 33. 507-513 (1986)

  • [文献書誌] Tetsuzo Yasunari: Meteorological Research Report No,86-1. 86-1. 80-85 (1986)

  • [文献書誌] Kensuke Takeuchi: 北海道大学地球物理学研究報告. 49. (1987)

  • [文献書誌] Akimasa Sumi: J.Met.Soc.Japan. 64. 605-611 (1986)

  • [文献書誌] M.Yoshino: "Chap.8:Climatic anomalies of El Nino and anti-El Ni【n!〜】o years and their socio-economic impacts in Japan in"The Societal Impacts Assoiated with the 1982-83 Climate Anomalies" National Center for Aimospheric Research & UNEP, 105 (1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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