研究分担者 |
古浜 庄一 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (50061445)
和栗 雄太郎 九州大学, 工学部, 教授 (80037704)
池上 詢 京都大学, 工学部, 教授 (70025914)
村山 正 北海道大学, 工学部, 教授 (70001162)
廣安 博之 広島大学, 工学部, 教授 (40034326)
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研究概要 |
本研究は大別して5項目の研究テーマから成り, 互いに系統的かつ相互関係を明らかにしつつ総合的に研究し, 微粒子の問題の解明を試みた. 1.拡散火炎と噴霧火炎におけるすす生成の研究 乱流拡散火炎や部分予混合乱流拡散火炎を対象として, 火炎内部のすす濃度分布と燃料によるすす生成量の変化を検討した. さらに酸素を燃料に添加した際の効果と燃料中の不純物がすすの排出に対して与える影響について検討した. 2.急速圧縮機および実機による微粒子生成の研究 燃料の性状や着火遅れ, およびリエントラント型燃料室の形状が微粒子に対して及ぼす影響を検討した. また定常噴流拡散火炎の理論的解析から微粒子排出の主要パラメータを推定した. さらに定容予混合気燃料におけるすす生成に及ぼす当量比, 温度, 圧力の影響を系統的に調べ, 噴霧燃料における微粒子生成条件を検討した. 3.ディーゼル機関ならびに炉における微粒子生成の研究 ディーゼル微粒子の排出に及ぼす芳香族成分及び高沸点成分の影響を解明すると共に, SOFの化学分析から潤滑油, 未燃燃料成分及び重・縮合成分の排出傾向を明らかにした. さらにSOF中の重・縮合成分の生成過程を調査した. 4.ディーゼル機関における微粒子低減対策に関する研究 高圧噴射と可視化機関の実験により, 炭素微粒子の生成抑制と黒煙の再燃料促進に必要な条件について検討した. また燃料・空気混合の噴射法の微粒化特性をレーザ計測手法を用いて測定し, そのすす低減効果を実機の運転実験により確認した. 5.微粒子の潤滑および摩耗に及ぼす影響に関する研究 カム・タペットの摩耗に潤滑油中のカーボン及び添加剤が及ぼす影響を実機のモータリング試験によって調べた. また検出方法の異なる数種の露点計を試作し, 精度の良い酸露点測定法を検討し, 硫酸蒸気と水蒸気の混合気について測定を行った.
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