研究分担者 |
坂田 真人 東北大学, 大型計算機センター, 助教授 (60006335)
根本 義章 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (60005527)
松尾 文碩 九州大学, 大型計算機センター, 助教授 (80037845)
島崎 真昭 京都大学, 大型計算機センター, 助教授 (60026242)
石田 晴久 東京大学, 大型計算機センター, 教授 (70017317)
|
研究概要 |
本研究の目的は7大学大型計算機センター及び学術情報センターが我が国の最も重要なインフラストラクチャである情報ネットワークを将来どのように構築すべきかを検討することにある. 今後の新しい学問分野の発展に寄与するには, 今後10年先の進展を見通した新しい研究教育用学術情報ネットワークの構築が不可欠である. この立場に立って, 巨大な学術情報資源が一元的に運用され, 広域ネットワーク及びローカルネットワークを包含する大規模ネットワークの構築について多面的に次の具体的課題をとりあげ, 調査・研究を行った. (1)広域ネットワークにおける通信衛星の利用形態 (2)LANと広域ネットワークとの統合 (3)我が国の学術情報ネットワークと諸外国の学術ネットワークの相互接続 (4)知識情報を指向した通信モデル (5)ネットワークを前提とした知識処理システムの研究開発 この結果, 今後に期待される学術ネットワークは, 現状のものの単なる延長ではなく, 世界規模の広域性, 距離を意識させない高速性, 並びに各種の情報を包括できる多様性を持つ新たなネットワークでならねばならず, これに関する多くの有用な知見を得た. また, この学術情報ネットワークを具体的に構成するためには, 技術, 利用および運用という多方面からの検討が極めて重要であり, 将来展望に立った全体構想がその根底になければならないことを再認識した. 更に, 知識情報処理技術を今後急速に発展させるには, 知識ベースとネットワークとを密接に連携させねばならないこと, 特に画像情報などのマルチメディアの取扱い, 大規模研究者用知識ベースの構築とそれを提供するシステムが重要であり, 従来の利用形態を更に新しく発展したものとせねばならないことなどを明らかとした.
|