研究課題/領域番号 |
61302052
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小山 健夫 東大, 工学部, 教授 (10010696)
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研究分担者 |
長谷川 和彦 大阪大学, 工学部, 助教授 (60106804)
小瀬 邦治 広島大学, 工学部, 教授 (40034409)
貴島 勝郎 九州大学, 工学部, 教授 (90038042)
浜本 剛実 大阪大学, 工学部, 教授 (30107130)
藤野 正隆 東京大学, 工学部, 教授 (10010787)
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キーワード | 船舶操縦性 / 港内操船 / 制限水路 / 航行安全 / 人間桟械系システム / 事故解析 / 人間工学 / 交通管制 |
研究概要 |
港内操船の安全性を追求するとき、船そのものの物理的特性、船を制御する操船者あるいは自動制御桟器の能力、また船が航行する自然的・社会的環境など多くの側面からこれを分析し、総合的に安全を図る立場が重要である。本研究はこのような観点から船自体の操縦性能について研究すると共に、交通流制御、操縦法および人間桟械系の面についての安全性評価法の検討を行なっている。 船自体の操縦性能について、浅水域を低速で航行する場合の動特性、岸壁に離着岸する場合の船と岸壁との間に生ずる流体力学的干渉、さらには船が「その場回頭」を行なうときに代表的に見られる、自分が乱した流れの中の運動がどのようになるか等の研究が港内操船について特微的な課題である。これらについて在来型の実験に加えて、岸壁接近時および過渡運動時の新しい実験法および解析法を開発し、今後の研究のための基礎をつくることが出来た。 制御に関する研究としては、実船での離着桟時において、船体の運動、パイロットの操船指令を記録し、それを詳細に分析することによって人間桟械系の制御の中での操船者の行動についての人間工学的検討を行なった。また人間桟械系としての検討と並行して、自動離着桟システムについての研究を行なうことにより、自動化システムの操船モデルと操船者としての人間の性能を対比させることが問題を整理する上で有効であることがわかった。 船の動特性、制御の方法が実際の航行安全性とどのような関係があるかは総合的評価として重要である。海難審判の裁決録を過去5年分整理し、船の性能と操縦方法に関連がありそうな事故例を抽出し、事故状況について詳細な検討を加える作業も開始した。来年度はこれらの成果を総合し、安全性向上の要点をまとめる予定である。
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