研究分担者 |
岩熊 哲夫 東北大学, 工学部土木工学科, 助教授 (60120812)
石川 信隆 防衛大学校土木工学教室, 教授
池田 清宏 長岡技術科学大学, 建設系, 助教授 (50168126)
青木 徹彦 愛知工業大学, 工学部土木工学科, 助教授 (70064946)
阿井 正博 法政大学, 工学部土木工学科, 助教授 (70105857)
|
研究概要 |
構造力学は与えられた構造物を可能な限り簡便に解くことを目的とするあまり, 統一的な理論体系を構築するよりも, 個々の構造物に特有な理論が優先して発展してきた. そのために, 構造力学には現在でもこのような体系がそのまま残されていて, 構造力学全体の理論体系が統一的に説明出来るようになっているとは限らない. そのようなことから構造力学の教育は計算機出現以前の計算技術を前提に, 個々の構造物中心の教育が行われていると考えられる. しかし最近では構造物が多様化し, 構造力学の全てを駆使して構造物を設計することが必要とされるようになった. 一方では, 計算機の発展はめざましく, 計算機利用技術を無視して, 構造力学を考えることは不可能になっている. したがって出来る限り, 統一的に構造力学を体系化し, 整理して教育を行うことが社会的にも要請されている. 本研究は, 弾性力学を始めとする新たな周辺学問の進歩や計算機利用技術の進歩を構造力学に組み込み, 新しい構造力学の教育体系を模索して, 大学高等教育に反映させる方法を検討することを目的としている. このような目的を達成するため, 実際に構造力学の教育に携わっているわが国の大学土木系教官により研究組織を結成し, カリキュラムに関するアンケート調査を始め, 数式処理, 知識処理, CAD/CAMで代表される計算機利用技術をどのように構造力学の教育にとり入れるか, あるいは構造力学の教育に対するCAIの将来性などについて調査研究を行った. 取りまとめに当っては, 主観的, 独断的な態度を排除するために, 過去, 現在の構造力学の姿をできるだけ忠実に調査し, 客観的にありのままの事実を提示するように努めた.
|