研究課題/領域番号 |
61302056
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 善一 京大, 工学部, 教授 (60025856)
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研究分担者 |
河野 健二 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (10026297)
小林 和夫 京都大学, 工学部, 助教授 (10021586)
家村 浩和 京都大学, 工学部, 助教授 (10026362)
松井 繁之 大阪大学, 工学部, 助教授 (70029271)
池田 尚治 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60087228)
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キーワード | 複合構造物 / 信頼性解析 / 限界状態設計法 / 鉄骨構造 / 合成構造 / 混合構造 / 複合斜張橋 |
研究概要 |
昭和61年度は研究初年度であるから、研究担当者が集まり、本研究の目的や研究実施計画の再確認を行なった。とくに鋼構造とコンクリート構造のこれまでの進歩の過程から見た設計法の違いや、土木構造と建築構造の構造設計に対する考え方の相違について検討した。土木学会のコンクリート標準示方書の改定が行なわれ、本研究の分担者の何人かはこの改定作業に当ったので、新しい示方書からみた構造設計のあり方についても討議検討した。新示方書では限界状態設計法が全面的に取り入れられており、他の示方書や基準との間に大きい相違がある。複合構造の場合には、コンクリート構造と鋼構造が同一構造物の中で用いられるため、設計法の統一が非常に重要になる。とくに耐震設計に対するコンクリート示方書の考え方はユニークなものであり、今後の検討が必要とされる。この研究では、これまでの研究成果をふまえ新しい設計法のあり方について検討した。 建築関係では、とくに昨年度新しい鉄骨鉄筋コンクリートの指針が作られたが、土木構造物のこれまでの考え方とはかなり異っている。これらの点について討議を行なったが、今年度中には十分な成果は得られなかった。コンクリート構造と鋼構造の接合部の強さについては、実験的・理論的解析が行なわれた。この成果は接合部の設計法や、構造詳細の検討に対して重要な資料となるものである。鉄筋コンクリート構造の耐震実験に、オンラインハイブリッド地震応答実験システムを応用する研究は、実際の実験を行なうとともに、耐震性の評価に新しい知見を加えた。さらに複合構造に本実験の成果を利用することについては、基本的な考え方がまとめられた。
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