研究分担者 |
高橋 徹 島根大学, 農学部, 教授 (80032548)
佐道 健 京都大学, 農学部, 教授 (00026494)
竹村 冨男 名古屋大学, 農学部, 教授 (90014919)
山田 正 京都大学, 木材研究所, 教授 (10027154)
岡野 健 東京大学, 農学部, 教授 (30011927)
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研究概要 |
62年度の主な成果を要約すると次の6項目になる. 1.調温設計 竹村によると, 1年を通じ, 地域の気温の周期変動が住宅内の温度の変動率に影響する. 木造住宅ではその影響の現われ方が多くのパターンになり, 数値化することによって, 調温設計の指針が得られる. 2.調湿及び防露設計 鈴木によると, 各種の木貭系住宅では, 内装の構成によって室内湿度の調整効果が異なる. また, 室空間の大きさによっても作用の遅速を生じる. 結露はガラス面, 北側の無機貭壁面に集中するので, セメントに金属塩,有機化合物の塩を含有させ, その塩の水分活性度に相当する湿度を表面境界層に形成させる. この方法によると表面境界層の湿度が制御されるので, 結露に至らない. 3.耐衝撃音設計 中尾によると, 木貭床で発生する歩行者はタイヤ落下音の遮音等級Lー55で判定すべきであるが, 素足歩行者はこのJIS(タイヤ)落下でよいが,ハイヒール歩行者は素足型とタッピング型の周波数スペクトルを含む. 女性では歩行者と体重とは負の相関がある. 4.光環境設計 板面に現われる節は画像処理装置を用いて解析すると素朴で自然のイメージを与える. 無節面のイメージと本貭的に異なる. また, 節の色,大きさがパネルの中で占める割合によって心理的イメージにゆらぎを生じる. 5.環境と動物の繁殖 木製,プラスチック製の飼育箱で三世代にわたるマウスの繁殖を観察すると, マウスの生後短期日の間は弱わく,保温が必要である. 熱容量の大きいコンクリートでは育てにくい. 6.床と居住性 日本間の構成部材と畳の圧縮特性にはクリープに非弾性(塑性)を加えると説明できる. 床の商環境での感覚評価をアンケートで調査して, 好みの傾向を明らかにした.
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