研究分担者 |
京極 好正 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (90012632)
箱嶋 敏雄 大阪大学, 薬学部, 助手 (00164773)
西川 一八 名古屋大学, 理学部, 助手 (60109262)
横山 茂之 東京大学, 理学部, 助教授 (00159229)
西村 善文 東京大学, 薬学部, 助手 (70107390)
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研究概要 |
(1)オリゴ核酸構造の多様性-ラマン分光法により塩基配列特異的なB型構造の多様性を検証でき, 糖環およびリン酸基のコンホメーションから主として4つに分類した. GC配列に特異的なBa型, GG配列のBh型, AT配列のBn型, AA配列のB'型に分類できた. 制限酵素のDNAの切断パターンの解析から二連子配列の構造単位を提唱した. 二連子配列の間には構造の"かたさ"の順序が存在し, 酵素はやわらかい部分を切断することが明らかにされた. (2)ヘアピンおよびバルジ構造-ループの長さn=0〜7まで変えてステムおよびループの構造とその安定性について調べた結果, ヘアピンループの場合にはループはn=1〜3で安定になるが, バルジループの場合 n=増加とともに不安定になった. ループの部分は一般に塩基のスタッキングにより比較的安定な構造をとることが分った. (3)tRNAの多様性とアミノアシル化酵素-イソロイシンのマイナーコドンAuAを認識するtRNA〓〓のアンチコドン1字目は新規のヌクレオチドであった. このtRNAの遺伝子を同定した結果, アンチュドン1字目はCであったが修飾を受けることによりAを認識していることが分った. アンチコドン塩基を改変したtRNAのアミノ酸受容能の研究から, tRNAの高次構造と認識機構に関する興味ある結果を得た. (4)DNA-蛋白質複合体-Hu-DNA複合体の単結晶構造を3.5A〓の分解能で決定し結晶内でのHu間の結合様式, オリゴ核酸の配列およびHuとDNAとの特異的な結合様式を明らかにした. Gro蛋白質-DNA相互作用に関して, 結合部位であるDNAの塩基配列を変えて複合体の構造や結合の強, 特異性について検討した. オペレーターコンセンサス配列のみがGro蛋白の構造変化を誘起し, またDNA自身その結合部位の構造が大きく変化した.
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