研究課題/領域番号 |
61304019
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
蚕糸学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
柳沢 幸男 信州大学, 繊維学部, 助教授 (70021160)
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研究分担者 |
大西 敏夫 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (20027874)
大山 勝夫 農水省, 農業生物資源研究所・細胞育種部, 部長
押金 健吾 信州大学, 繊維学部, 助教授 (40021159)
久野 勝治 東京農工大学, 農学部, 助教授 (70092484)
本間 慎 東京農工大学, 農学部, 教授 (70014941)
OHOYAMA KATUO National Institute of Agrobiological Resources
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | 桑条伸長 / 無機成分 / 胚様体形成 / 遺伝資源の保存 / 組織培養 / 桑と楮の融合 / サイトカイニン / 集積 |
研究概要 |
本課題で3年間に行った研究から得られた新知見は次のようであった。 1)本間は栽培桑の三系品種間で4つの生長のパターンを見出だし、また岩手、群馬、熊本の3地域間では収葉量、葉量/平均条長比などにおいて品種間に特長的な差を見出だした。また山形、茨城、千葉の3地域間では改革の桑条伸長が千葉≧茨城>山形の順であり、特に夏切区の山形の生長の遅れは、大であった。 2)久野は樹齢の異なる桑品種の葉への無機成分の消長について調べた。品種によっては樹齢の高いものほどN、Kなどの集積量が大きいこと、Feの地上器官への集積量の大きい品種があること、またしんいちのせはK、Ca、Fe、の集積量が一の瀬よりも多いことなどが明らかになった。 3)押金は2,6倍体桑を用いた葯培養の結果、6倍体のケグワ(Morus tiliaefolia)から胚様体形成の幼苗を得た。また3倍性品種を供試したコルヒチン処理培養芽より、in vitroでの倍数体作出をはかった結果、若干の6倍体(2n=48)と混数体が育成された。 4)大山は組織培養手法を応用したクワ遺伝資源の保存など大量増殖およびその利用に関する試験を行った。クワの組織を試験管内に保存する方法および試験管内で培養芽を短期間に効率よく増殖・順化する手法、再分化能の高い外植片としてクワ未熟胚の培養および人工種子の可能性と応用などについて検討した。 5)大西はまず従来のプロトプラスト単離用酵素液を改良し収量の伺上を得た。また桑と桑田、桑と楮についてポリエチレングリコール法による融合液の最適な温度、Caイオン濃度、pH等について検討した。電気融合法で桑と楮のプロトプラスト融合を行ないポリエチレングリコール法よりも融合率が高いという結果を得た。 6)柳沢は三系の3品種を用いて葉と枝条のサイトカイニン含量の季節変化を調べた。季節を通じてZ,2R,Zipが検出され、特にZ含量は各品種の生態型を反映し、また冬芽の休眠に関係するこが明らかになった。
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