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1986 年度 実績報告書

激害型松枯れの発生機構およびその抑制に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61304021
研究機関筑波大学

研究代表者

山中 啓  筑大, 応用生物化学系, 教授 (30035951)

研究分担者 阿部 岳  理化学研究所, 研究員 (40142640)
諸岡 信久  東京理科大学, 薬学部, 助手 (20166458)
渡辺 博恭  愛媛大学, 農学部, 教授 (20036271)
奥 八郎  岡山大学, 農学部, 教授 (20033144)
河津 一儀  岡山大学, 農学部, 教授 (30026520)
キーワード線虫捕促菌 / 松枯れ / 安息香酸グルコースエステル / 低抗性 / 行動阻害物質3-オクタノール / Phomopsis / ヘミセルラーゼ
研究概要

線虫捕促菌によるマツノザイセンチュウの制御(山中)捕促菌Arthobotrys ellispospora Y4007菌の捕促器官に粘性を有する多糖が存在することを二重染色法により顕微鏡下で確認した。この多糖は捕促器官に極在することを線虫およびマイクロビースの添加により明らかにした。激害型松枯れの発病機構の物質レベルによる解析(河津)クロマツ3年生菌に安息香酸(【I】)-【α-^(13)】Cを投与し、樹体内の変動を14日間にわたり追跡した。【I】はすみやかにグルコースエステル(【II】)となることをGLC、HPLCにより確認した。マツの萎凋の進行とともに【I】が生成し、【II】に変化する。激害型松枯れの枯損機構とマツの低抗性の機構(奥)感受性のクロマツと低抗性のリキテーダマツを用いてマツの低抗性の機構を比較した。低抗性はマツの物理性によるものではなく、感染後に誘導生成される。即ちその1つとして健全マツ樹体中の線虫行動阻害物質の感染による変動が考えられた。マツノザイセンチュウ生理活性物質による線虫の増殖と抑制(渡辺)マツノザイセンチュウの培養基質であるBotrytis cinereaより3-octanol,1-octene-3-ol,1,5-octadien-3-olを検出した。このうち特に3-octanolはβ-ミルセンと同様にセンチュウに対し誘引、脱皮促進、増殖に効果があった。マツ立ち枯れ病に関与する糸状菌類(諸岡)激害型枯損マツより常に分離されるPhomopsis sp.はアカマツ菌木に対して病原性を示した。本菌の培養濾液よりマツ培養細胞に対する毒性物質を単離した。本物質は6α-,7β,9α-trihydroxy8(14),15-isopimaradiene-20,6-γ-Lactoneと決定した。マツ立ち枯れ病に関与する糸状菌の生産する生理活性物質(阿部)上記糸状菌Phomopsis densifloraの培養濾液よりヘミセルラ-ゼを精製単離した。本酵素の分子量は約3万ダルトンで、ヘミセルロースの加水分解の他、ペクチンにも作用する新酵素と考えられる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 青井達也,長谷川成人,宮沢靖史,新井孝夫,山中啓: 第9回糖質シンポジウム講演要旨集. 9. 55-56 (1986)

  • [文献書誌] 河津一儀,尾崎益教,藤原正美,小林昭雄: 日本農芸化学会昭和62年度大会講演要旨集. 489 (1987)

  • [文献書誌] H.Oku: J.Nematology. 19. (1987)

  • [文献書誌] Y.Hinode;Y.Shuto;H.Watanabe: Agric.Biol.Chem.51(5). (1987)

  • [文献書誌] N.Morooka: Agric.Biol.Chem.50. 2003-2007 (1986)

  • [文献書誌] T.Abe,et.al.: Biochim.Biophys.Acta.

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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