研究課題/領域番号 |
61304050
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
井上 正 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (30050991)
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研究分担者 |
中島 伸之 国立循環器病センター, 心臓血管外科, 部長 (40241947)
田辺 達三 北海道大学, 医学部, 教授 (50000956)
江口 昭治 新潟大学, 医学部, 教授 (90018367)
橋本 明政 東京女子医科大学, 付属日本心臓血圧研究所, 教授 (90075185)
稲垣 義明 千葉大学, 医学部, 教授 (80009109)
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キーワード | 解離性大動脈瘤 / 急性大動脈解離 / 画像診断 / 降圧療法 / エントリー閉鎖 / 人口血管 / 大動脈再建 |
研究概要 |
本年度は最終年度として各個研究、総括研究が行われた。以下の各個研究の成果を述べる。 井上は実験的に大動脈壁の治癒過程を、組織コラーゲン量、分解酵素活性の経時的変動から検討し、寺本は実験的解離犬による解離腔の運命と、大動脈壁の病理組織学的所見を検討した。 診断法として高宮は、新たに導入した超高速CTによる画像の解析を行い、極めて優れた像を得ることに成功した。中村(元)は、心タンポナーデ或は破裂の予知に超音波法の優れていることを指摘し、田辺は経食道カラードプラー法、MRIシネモード、3次元立体画像の有用性を報告した。 内科的治療法として、金沢は降圧剤の選択とその評価について、急性期例38例を分析し、併せて75例について内科、外科治療成績を比較し、中村は34例の治療成績を検討し、稲垣は内科療法のみの122例について、予後とそれに影響する因子を検討し、病型、ショック、瘤径、真腔・解離腔比、瘤拡大の進行、年齢などが影響するとした。 外科的治療として、上野は脊髄虚血の予知手段として、脊髄運動神経を介する誘発電位モニターの有用性を、宮本は経頭蓋刺激脊髄誘発電位の変動と脊髄潅流圧との関連性を報告し、小松も運動神経誘発電位の実験的臨床的検討を報告し、橋本はABR、SEP、VEPなどが中枢神経系モニターとして有用か否かを検討した。一方、江口は手術に際してリング付グラフトの遠隔期問題点を指摘し、田辺はアイパロンスポンジ閉塞法の有用性を述べ、中村(和)は40例の手術成績を、中島は168例の手術成績を報告した。
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