研究分担者 |
小倉 保己 東北大学, 歯学部, 教授 (60091667)
岡本 莫 広島大学, 歯学部, 教授 (50028742)
猪木 令三 大阪大学, 歯学部, 教授 (60028719)
伊藤 春男 神奈川歯科大学, 教授 (10084716)
赤井 三千男 大阪大学, 歯学部, 教授 (20028715)
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研究概要 |
仙波は凍結割断法により「窓あき型」毛細血管内皮の観察を行い,窓は花弁状に配列する小孔よりなり,その径は5mm,窓につき10個程度認めた. 伊藤は歯髓微小循環系血流量をレーダードップラー法により測定し,各種血管作用物質の特異的受容体の存在することまた歯髓血流量と隣接組織血流量との関係を明らかにした. 早川はウシ歯髓コラゲナーゼ インヒビターに対するモノクローナル 抗体をセファロース4Bに結合したアフィニティカラムを調整した. これにより混在するコラゲナーゼインヒビターを除去しコラゲナーゼ活性を正確に測ることを可能にした. 岡本はヒト変性歯髓は補体活性化による遊走因子産生能を有することを明らかにした. 森はヒト歯髓線維芽細胞様細胞を継代培養し,フェノール類は細胞増殖を促進し,アルカリフォスファターゼ活性を上昇させることを示した. 赤井はネコ歯髓神経についてCGRPはSPと共存する可能性を示唆し,VIPとSPは異なる神経線維に含まれることを示した. 猪木はラット歯髓でブラジキニンはそのB1受容体に作用してエンケファリン産生酵素を活性化してエンケファリン産生を促進することを示した. 鈴木は断髓による炎症ラット歯髓モデルを用いて全身的に投与した色素の歯髓組織への漏出度から炎症を評価できることを示した. 佐藤はラット歯髓株化細胞のDNA合成に対するTGF,EGP,インシュリンの相互作用から歯髓細胞の増殖や分化過程においてこれらが調節因子として働いていることを示唆した. 小倉はラット歯髓のPG合成(PGI_2>TXA_2F_<2α>>E_2)は,セロトニン,Caイオノフォアー,PAFにより促進され,その合成の場として歯髓血管を指摘した. 辻本はラット歯髓のリポキシゲナーゼ活性を測定し,フェノール類が本活性を強く抑制することを示した. 小椋はラット歯髓より樹立した株細胞とMTT測定法を用いて新しい毒性試験法を開発し,フェノール類の毒性試験を行った.
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