研究分担者 |
岡田 宏 大阪大学, 歯学部, 教授 (40038865)
内海 順夫 城西歯科大学, 歯学部, 教授 (20049357)
原 耕二 新潟大学, 歯学部, 教授 (20018419)
石木 哲夫 新潟大学, 歯学部, 教授 (70018406)
青野 正男 九州大学, 歯学部, 教授 (70037498)
|
研究概要 |
62年度(本研究2年度)は, 61年度の研究データーをもとに, 各研究分担者によって歯周組織破壊発症機構に関して, 以下に示すように多世的な検討が行われた. 1,実験的歯肉炎および歯周炎における免疫学的研究;イヌ(抗イヌコラーゲンウサギ血清による惹起), カニクイザル(ジンパックによる惹起)およびラット(プラーク,LPS,PGEあるいは結紮を粉末食飼育による惹起)の実験的歯肉炎あるいは歯周炎が作製され, 免疫病理組織化学的に検討された. また, ラットリンパ節でのhorseradish peroxidaseを抗原とした二次応答いついて検討された. 2.歯垢細菌が免疫系細胞に及ぼす影響;Actinomyces viscosusによる多クーロン性B細胞活性(PBA)能およびIgG産生細胞の分化誘導, 血清中のIgG含有量に関して検討された. 3,好中球, マクロファージの機能;ラット腹腔マクロファージあるいはヒト末梢血単球による, 骨組織への親和性, 走化性(chemotaxisおよびchemokinesis), 骨吸収活性について, そしてヒト好中球によるスーパーオキサイド産生に及ぼす各種プロスタグランディン(PG)について検討された. 4,ヒト歯周疾患患者口腔粘膜上皮細胞に及ぼす細菌性酵素による影響;ヒト歯肉組織上皮細胞の糖残基が, レクチンにより細胞化学的に検索された. 5,歯周疾患患者由来株化線維芽細胞に及ぼすPGの影響;正常ヒト歯肉線維芽細胞の増殖およびDNA合成に及ぼすPGの影響について検討された. 6,歯周疾患の進行度とグラム陰性桿菌の抗体価:歯周疾患者の歯周疾〓関連菌に対する血清中のIgG抗体価について検討された. 以上の実験において, 歯周組織破壊の発症機構に免疫学的機序の関与を明らかにする成積,示唆する成積を得た.
|