研究課題/領域番号 |
61304071
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
道津 喜衛 長崎大, 水産学部, 教授 (50039715)
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研究分担者 |
松井 誠一 九州大学, 農学部, 助手 (60038297)
吉野 哲夫 琉球大学, 理学部, 講師
田北 徹 長崎大学, 水産学部, 教授 (30039721)
水野 信彦 愛媛大学, 理学部, 教授 (70030319)
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キーワード | ハゼ科魚類 / 生態 / 分布 / 産着卵塊分布 / 越冬生態 / ホルモン処置による採卵 / 魚体特性 / 食性 / 南西諸島 |
研究概要 |
1.島根県宍道湖産のウキゴリ属の一種(宍道湖特産、未記載種)について、5〜6月に浮遊幼期の採集を行ない、幼期の形態、出現水域などを明らかにした。この調査材料を同湖産で同属のビリンゴと比較検討した。また、11月および2、3月に宍道湖の升網でとれた成魚を採集して、活かして長崎大学水産学部まで輸送し、水槽で飼育した。この飼育魚にハクレンの脳下垂体を用いたホルモン処置を行って採卵実験を行ったが成功しなかった。しかし、採卵実験で得たごく少数の受精卵によって本種の卵の性状を明らかにすることができ、同じく採卵実験によって得たビリンゴの卵と比較した。(道津) 2.愛媛県の肱川水系の一支流である中山川において、日本特産の淡水ハゼであるカワヨシノボリの生態調査を行った。7月には、潜水による目視観察で生息密度を調べ、併せて、産着卵塊の分布状況の調査を行った。また、12月と1月には越冬生態について調査した。(水野) 3.わが国では九州の有明海と八代海のみに産するムツゴロウについて、同海域における近年の資源減少の原因解明のための調査を行った。7〜8月に有明海全域の干潟上における分布の現況を調べ、過去の資料と比較した。また、態本県緑川および長崎県本明川河口部で採集した材料について棲息環境と関連した魚体特性について研究を行った。(田北) 4.沖縄本島および西表島において、環境の変化などによって減少し、絶滅が憂慮されているトカゲハゼおよびボウズハゼ属の生態調査を行った。(吉野) 5.埋め立てによって環境変化が著しい福岡市室見川河口部において、4〜10月の毎月1〜2回の魚類採集調査を行った。ハゼ類についての各種の出現の消長および食性調査を主として行った。 6.研究費補助金の交付決定がおくれたゝめに、野外の主調査期間にまに合わず、購入備品の活用が十分でなかった。
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