研究課題
多くの疾患の病態発現の裏には、微小血管の障害が密接に関係しており、全身諸臓器の機能障害を真に理解するには、微小循環の知識が不可欠になっている。このような趨勢のもとに、今年8月に、第4回世界微小循環学会の関連集会として、循環障害に於ける微小循環に関するシンポジウムが開催される。本研究班はこの国際シンポジウムに焦点を合わせ、微小循環障害ー虚血と病気ーについて、その総合的な調査研究を行った。これらは特に1)微小循環とその障害(研究の歴史と進歩)、2)骨格筋の微小循環とその調節、3)脳虚血時に於ける微小循環、4)心筋虚血に於ける微小循環、5)消化器疾患と微小循環、6)本能性高血圧症における血小板機能と微小循環、7)多臓器障害の病態と成因ー【I】歴史的展望と定義、【II】呼吸不全、【III】肝不全【IV】低心拍出量症侯群と多臓器障害、【V】血液凝固線溶系と血液レオロジー、【VI】病理組織学的検討に重点を置いて研究調査を行った。研究班の行事として、2回の公開シンポジウム(ワークショップ)を開催し、多数の参加者を得た。また、このシンポジウムの内容は刊行物として公表された。国際シンポジウムには、本研究班が主体となるセッションもあり、現在すでに100数名の外国人参加者が登録を済せており、活発な議論が期待されている。
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