研究分担者 |
山下 廣順 大阪大学, 理学部, 助教授 (80022622)
中井 貞雄 大阪大学, 工学部, 教授 (10029019)
三井 利夫 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (70000726)
佐々木 泰三 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60012233)
難波 進 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (70029370)
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研究概要 |
実時間観測方式の高分解能X線顕微鏡製作のために, レーザープラズマX線源を用いた結像方式について実験的検討を行なった. X線画像検知システムとしては, S61年度に購入したホトニックマイクロスコープシステムをX線パルスによって動作できるように改造を行なった. また, トリガー回路を付加し, さらにコンピューター制御式とし, このためのプログラムを製作した. X線検出器としては, マイクロチャネルプレートを用いた. このシステムを用いることにより, 33msの時間分解能でX線画像を観測可能となる. 上記を検証するため, レーザープラズマX線源:激光IV号(大阪大学レーザー核融合研究センター設置)を用いて画像検出実験を行なった. X線発生のための元素としてAuを用いた. レーザー波長0.53μm, パルス幅0.4ns レーザーエネルギー20Jの条件で実験を行なった. S61年度のシンクロトロン放射X線源での実験から, 用いたX線検出器は波長30Åにおいて【less than or similar】10^<14>ph/s・cM^2の感度を有していることがわかっている. 上記検出器を用いて金属メッシュのX線透過像を検出することができた. 検出限界はレーザーエネルギーが 1.6丁のときであった. これはX線強度6×10^<19>ph/s・cm^2に相当する. この値はシンクロトロン放射の場合と比較して約6桁感度が悪い. これは検出器マイクロチャンネルプレートの螢光体の時間応答特性を考慮するとうまく説明できる. さらに, より小型, 高繰り返しのレーザープラズマX線源の開発を行った. もう2桁感度の高いマイクロチャンネルプレートと, S61年度に制作したゾーンプレートを組み合わせることにより, 実時間観測方式結像型X線顕微鏡のシステムを組立て, システムとしての評価をすべく, 現在進めている.
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