研究課題/領域番号 |
61410002
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
生澤 雅夫 大阪市立大学, 文学部, 教授 (20046832)
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研究分担者 |
辻本 英夫 大阪市立大学, 文学部, 講師 (90145764)
中瀬 惇 京都府立大学, 文学部, 助教授 (50099503)
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キーワード | 乳幼児精神発達 / 発達検査 / 新版K式発達検査 / 新生児 / 未熟児 / 潜在クラス分析 |
研究概要 |
1.K式発達検査の追跡検査を継続し、全体で延べ307ケ-スの成熟児についてのデ-タを得た。その分析を行い、以下のような成果を得た。 (1)得点変化や発達指数の変化についての具体的資料が得られた。 (2)生後3ケ月以下の乳児むきの項目について、新たに50%通過年齢を明らかにできた。 (3)生後3ケ月以下についての得点ー発達年齢換算表の試算を試みた。 (4)潜在クラス分析を試みた。結果は従来の所見と大差なく、6ケ月前後に発達の節目があることを確認した。 2.新版K式発達検査に新しく23項目を追加し、1ケ月児を中心に79人分の資料を得た。それを統計的に分析し、3ケ月児以下むきの検査項目を提案した。 3.未熟児15人について、6ケ月以上2歳までの発達推移を示し、今後の参考に供した。 4.未熟児新生児51人について、その上肢・下肢・頭部・手掌の、出生から8週までの姿勢運動発達について分析し、早産児は正期産児の姿勢状態に近づく方向に変化するが、正期産児とまったく同一にはならず、早産児独自の発達の方向をもっていることが示された。それゆえ、未熟児新生児に特有な発達過程についての調査研究が必要であると考えられる。 5.以上の結果を中心に、新版K式発達検査の「財布探し」「了解」の2項目に対する反応についての発達的分析をも加えて、4年間にわたる研究成果を報告書としてまとめた。
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