研究分担者 |
堀池 信夫 筑波大学, 哲学・思想学系, 助教授 (10091927)
樋口 靖 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (90110577)
松本 肇 筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (40128814)
向嶋 成美 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (50015393)
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研究概要 |
本研究の三つの分野, 文学・語学・哲学においてそれぞれ大きな研究の進展をみた. 以下, 分担者個人ごとの進捗状況を記す. 内山知也;唐宋小説における道仏的思想の反映, 道教的諸神の活躍の表われなどを整理体系化する作業を進めた. 向嶋成美;六朝古典詩を中心に格律の形式が定着化する歴史的過程を明らかにすると共に, 宇宙論的視野から対句構造を分析する作業を推進した. 松本肇;唐詩における宇宙のイメージの展開, 時間と空間のシンボリズムの分析を通して, 中国人の文学宇宙を解明する作業を進めた. 樋口靖;六朝期における四声や平仄などの音韻構造の歴史的変遷をたどる作業を進めた. 堀池信夫;詩経における詩篇の構成の意味から東漢期の宇宙論的思惟を抽出する研究と, 道教的宇宙観の研究を推進した. 全体的には本年度中に数回の研究例会を開催し, 本研究の主要なテーマであるコスモロジーの概念規定, 及びそれに各自の問題意識をどのように融合させて行くかの検討を重ね, 問題点の統一把握に努めた. この例会は, 各自の研究成果が具体的に完成するまで, 今後も継続して行く予定である. 電子計算機によるデータベース作成は, 昨年度完成したインデックスプログラムを, 「老子河上公社」のテキストファイルにおいて試みたところ, 予定通りに働き, インデックスの機能として使用できることが分かった. これにより, 今後, テキストファイルの入力による蓄積が生まれる.
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