研究概要 |
今年度は, 前年度収集したデータについて部分的発表,追加調査,予備的分析などを行うとともに, 組織体について大量の新規調査を行って, データ・ベースを拡大した. 以下, この順序で研究の進行状況を報告する. 1.前年度収集データの処理 (1)組織体データの発表:市に関するデータを, 「神戸法学雑誌」と「法律時報」に発表した. 裏面「研究成果」を参照. (2)組織体データの追加調査:企業・自治体それぞれについてデータをそろえるために, 欠落項目の追加調査を行った. 次項に記す新規調査では, この追加調査に従って面接調査項目を設定し, 調査もれが生じないように注意した. (3)神戸市民サーヴェイ調査の予備的分析・前年度の郵送調査の結果を整理して, 面接調査の対象を抽出することに努めた. 次項の新規調査が大規模になったため, 面接調査自体は次年度に行うことにした. 2.組織体の新規調査 企業・自治体における法務処理態勢と紛争処理行動をも視野に含めたことが本研究の大きな特色であるが, その特色を生かすために, データ・ベースの拡大に努めた. 具体的には, 近畿・山陽・北四国において, 企業9社, 自治体24の追加し, 面接調査を行った. 現在, 録音テープの文章化が完了している. 以上, 個人調査よりも組織体調査を主眼として今年度は経過した. 次年度は, 組織体データの整理・発表, 神戸市民の面接調査, 調査対象自治体に対して損害賠償の要求を提起した人々の面接調査という, 3つのプロジェクトを予定している. 最終的な結果報告は, 雑誌論文と学会発表の2つの形で行う予定である.
|