研究課題/領域番号 |
61420005
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木舟 正 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40011621)
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研究分担者 |
林田 直明 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50114616)
原 忠生 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (60013413)
永野 元彦 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (00013384)
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キーワード | 超高エネルギーα線 / 宇宙線の起源 / 宇宙線の加速 / 近接連星 / 空気シャワー |
研究概要 |
10^<15>eV程度以上の宇宙線を検出面積約100m×200mにわたって0.1H_zの頻度で安定に記録するシステムを建設しているが今年度はその全域にわたって速い時間分解能の光電子増倍管をもつ検出器の敷設を完成した。 2.到来方向を決定する際、いわゆる空気シャワーフロントの平面からの曲がりの効果が重要であることが見出された。その補正を行って、1°以下の精度で到来方向が決定されることが判明した。 3.以上の結果に基き、データの処理方法を確立しつつある。現在までの3年間で約500万イベントが集積されているので、これらの中からCyg×-3,Her×-1など超高エネルギーα線源の方向からのイベントを取り出し、そのイベントについて、線源に特有な周期の時間情報等の解析などを行いα線放出の様相の観測事実をまとめつつある。 4.2でえられた1°以下の精度で到来方向を知ることにより、特異な天体からのイベントの増大、いわゆるd.c.excessを観測することができる。このd.c.excessの観測のまとめを全天について行い、各天体についての、3年間にわたって平均されたフラックスをえたいと期待している。 5.1987年に超新星(1987A)が出現しその観測研究も行ってきた。超高エネルギーα線は、10^<12>eV領域のα線が期待される強度も大きく重要である。しかしこのα線は光の観測で行われ我国では環境条件が適さないが、超新星の観測せ契機としてニュージーランドでその観測に着手する事ができた。今後より観測に適したオーストラリアでこのTeVα線の観測を計画しており、本科研費で建設した10^<15>eVα線の観測機器によるデータ、えられる知見と合わせ、10^<12>eV領域と10^<15>eV領域の超高エネルギーα線の観測、研究を綜合的に行っていきたいと計画している。
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