研究課題/領域番号 |
61420006
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野村 亨 東京大学, 原子核研究所, 教授 (60087393)
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研究分担者 |
大川 彰一 東京大学, 原子核研究所, 助手 (90013432)
久保野 茂 東京大学, 原子核研究所, 助手 (20126048)
田中 雅彦 東京大学, 原子核研究所, 助手 (20013435)
安江 正治 東京大学, 原子核研究所, 助手 (80013423)
川上 宏金 東京大学, 原子核研究所, 助手 (50013412)
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キーワード | オンライン同位体分離器 / 反跳核分析器 / BaF_2 / 中性子欠損アクチナイド核 / アルファ崩壊 / E4実効電荷 / 高カネルギーガンマ線 / X線 / 準分子状態 / 寿命 |
研究概要 |
前年度までに開発・製作した(ア)イオンガイド法オンライン同位体分離器、(イ)気体充填型反跳核分析器、及び(ウ)BaF_2結晶によるシンチレーターアレーを用いて、下記の研究を実施し、その成果を国際学会に発表するとともに、学術誌に論文を発表した。なお、実験的研究は、東京大学原子核研究所のサイクロトロン加速器を用いて行われた。 (i)中性子欠損アクチナイド核のアルファ崩壊 重イオン融合反応により、中性子数の少ないアクチニウム及びプロトアクチニウム核をつくり、上記の高収率反跳核分析器によりそのアルファ崩壊を測定した。この結果、殆んど未知であったこの領域の核種のアルファ中に関する新しい情報を得た。 (ii)^<011>Po^m及び^<212>Po^mのアイソマー遷移とE4実効電荷 0.1%以下の確率で起る標記のガンマ線遷移を、世界で初めて測定することに成功し、E4実効電荷の大きさを始めて実験的に定めた。 (iii)重イオン捕獲反応に伴う高エネルギーガンマ線の観測 ^<12>C+^<12>C捕獲反応に伴うガンマ線遷移を測定し、大きな確率で起るガンマ線遷移は、準分子様状態から選択的に生ずることをはじめてつきとめた。 (iv)X線の測定によ規高励起短寿命状態の研究 いわゆるKX線遷移が10^<-17>秒程度で起ることを利用し、原子核の高励起準位の寿命を測定するための基礎研究を実施した。この結果、重イオン衝突による電子空孔の生成確率等について新しい知見を得た。
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