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1986 年度 実績報告書

第三紀中新統のグリンタフ変質と古地磁気編年の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61420014
研究機関群馬大学

研究代表者

野村 哲  群大, 教養部, 教授 (20008155)

研究分担者 小坂 共栄  信洲大学, 理学部, 助教授 (20020670)
海老原 充  群馬大学, 教養部, 助教授 (10152000)
キーワード群馬・長野県境の地質 / 新第三系の放射年代 / 群馬県南西部の地質構造発達史 / 放射年代とグリンタフ変質 / 新第三紀の火山活動
研究概要

昭和61年度は、当初の計画どおり、群馬・長野県境周辺の地質調査および絶対年代・磁化方位の測定をおこない、新第三系の地質構造発達史が明らかになったのをはじめ、多くの新知見をえた(野村・小坂、投稿中)。その概要と問題点は、次のとおりである。
1.地質調査の成果 長野県東部の新第三系の層序が明らかになった。すなわち、下位から内山層,駒込層,八重久保層,香坂層,香坂礫岩層,平尾山火山岩層,志賀溶結凝灰岩層,水落観音溶岩に区別される(小坂・鷹野、投稿予定)。海域から陸域に転化する時期に堆積した板鼻層のうち、上半部の礫岩層は、はげしい火山活動のさ中に形成された。
2.年代測定の結果 本地域に分布する火山岩類の年代は、化石に乏しいため不明であったが、今回の年代測定で、本地域のはげしい火山活動は、中期中新世に始まり、途中にいくつかの不整合をはさんで第四紀までひきつがれていった、という歴史が明らかとなった。
3.地質構造発達史 前期中新世に関東山地北縁にそって東西方向の堆積盆が形成され、そこに砕屑物が堆積、中期中新世に荒船山周辺から隆起・陸化しはじめ、火山活動が始まった。陸地はしだいに北東に拡大し、後期中新世の初頭には、海域が消滅していった。
4.問題点と今後の課題 絶対年代値の中には、地層累重の法則に著しく反するものがあり、この主要原因はグリンタフ変質にある。測定誤差が地磁気の極性変化スケール(約5万〜65万)よりも大きいために、磁化方位を入れた古地磁気編年表をつくることができなかった。今後は、この編年表を完成させるために、放射年代の測定数をふやすこと、層位学的な対比を正確におこなう必要がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 野村哲,小坂共栄: 群馬大学教養部紀要. 21. (1987)

  • [文献書誌] 小坂共栄,鷹野智由: 信州大学理学部紀要.

  • [文献書誌] 大森昌衛,端山好和,堀口万吉,角田史雄,野村哲 他編著: "日本の地質3関東地方" 共立出版, 335 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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