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1986 年度 実績報告書

ナノメートル構造素子の製作と一次元量子効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61420019
研究機関大阪大学

研究代表者

蒲生 健次  阪大, 基礎工学部, 助教授 (70029445)

研究分担者 石田 修一  大阪大学, 理学部, 教務職員 (70127182)
弓場 愛彦  大阪大学, 基礎工学部, 教務職員 (30144447)
高井 幹夫  大阪大学, 基礎工学部, 助手 (90142306)
キーワードナノメートル加工 / 弱局在効果 / 量子干渉効果 / 磁気抵抗効果
研究概要

本研究は、高精度の極微構造加工技術を確立し、これを用いて極微構造素子を製作してその特性を評価し、次世代の極微構造デバイスの基礎となる量子現象の解明と判御の可能性を追求する事を目的とする。すなわち数nm〜100nmの寸法の極微構造中では、その寸法は電子波のコヒーレント長と同程度またはそれ以下であるため、種々の量子効果があらわれる。これを解明して、より超高速度超高密度の新しい電子波素子を開発するための基礎を確立する。
本年度は、電子ビームリングラフイーおよびイオンエッチング技術を用いて極微加工を行い、pts薄膜,GaAsおよびGaAs/GaAlAsヘテロ結晶試料を用いて数10〜数100nmの極微構造を製作した。また加工層の損傷について、DLTSおよび電気伝導度の測定を通じて評価し、40eVの低エネルギーエッチングが低損傷加工法として有望である事、1keVのイオンエッチングでは、空乏層が理論値の約2倍(40nm)の深さまで生じる事等を見出した。
製作した極微構造細線で、極低温において磁気抵抗およびその温度依存性を測定し、電子波の量子干渉効果を調べた。この結果ptsi細線では、細線形成のために用いたマスク材料が、イオンエッチング中に反跳注入され、表面の数原子層にドープされ、このため電子波の干渉が大きな影響を受け、特に金属では、表面の影響が大きい事を示唆する結果が得られた。GaAsおよびGaAs/GaAlAs細線では、一次元弱局在効果および極微細線に特有の磁気抵抗のゆらぎが始めて観測された。またゆらぎの大きさの温度依存性および試料サイズ依存性を測定し、理論との比較を行なった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 石橋幸治: Solid State Commn.58. 743-745 (1986)

  • [文献書誌] 石橋幸治: Proc.2'nd lntern.Symp.Fundamentals of Quantum mechauics.

  • [文献書誌] 石橋幸治: Proc.materials Res.Soc.Fall Meeting.

  • [文献書誌] 石田修一: Proc.materials Res.Soc.Fall Meeting.

  • [文献書誌] 石田修一: Proc.2nd Intern.Conf.Superlattices,microstructures and mciodevices.

  • [文献書誌] 石橋幸治: Solid State Commn.61. 385-387 (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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