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1986 年度 実績報告書

高密度・大容量垂直磁気記録方式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61420030
研究機関東北大学

研究代表者

岩崎 俊一  東北大, 電気通信研究所, 教授 (80006212)

研究分担者 山本 節夫  東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30182629)
大内 一弘  東北大学, 電気通信研究所, 助手 (10006249)
中村 慶久  東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (50006235)
キーワード垂直磁気記録方式 / 大容量ファイル装置 / 垂直磁気記録媒体 / 垂直磁気ヘッド / ヘッド・媒体間インターフェース / フレキシブル磁気ディスク装置
研究概要

本研究は、垂直磁気記録方式を用いて直径10cm程度のフレキシブルディスクに精密度4000ビット/mm、トラック密度50トラック/mmで、20メガバイトの情報が記録できる大容量ファイル装置を実現し、その設計指針を確立することを目的としている。この目的を達成するため昭和61年度は、記録媒体に関しては、DCマグネトロンスパッタ法による垂直磁気記録媒体の高速連続作成の基礎実験を行った。その結果、膜厚方向にCaとCrの組成比を変化させることによって飽和磁化が大きく、結晶配向の良好なCo-Cr層が得られること、また軟磁性裏打ち層に熱処理を施すことにより良好な軟磁気特性を有する裏打ち層が得られることを見い出した。これによりバッチ式で作成した媒体と比較して遜色のない性能を有する記録媒体が連続作成できる見通しが得られた。また垂直磁気ヘッドに関しては、Fe-Si薄膜とSi【O_2】膜からなる積層構造の薄膜を主磁極に用いることにより、従来のCo-Zr-Nb単層膜を用いたものと比較して飽和磁束密度が約5割ほど大きく、軟磁気特性が良好な主磁極を開発した。さらにヘッドの磁極を記録媒体との磁気的結合が大きくなるような構造にすることで、従来の補助磁極励磁形ヘッドと比べて記録再生感度を数倍ほど向上することができた。またヘッド・媒体間インターフェースについても基本的な検討を行った結果、フレキシブイル磁気ディスク装置で0.02um程度の極めて微小なスペーシング状態を実現することが可能であることが明らかになった。以上の記録媒体・垂直ヘッドを組み合わせて微小スペーシング状態で記録再生実験を行った結果、700kFRPI近くの超高密度領域でも再生信号を検出することができた。これにより本記録方式が極めて高い記録再生分解能を持っていることが実証された。今後は大容量ファイル装置を実現するため、エラーレートや耐久性などについて実用的な観点から検討する予定である。

  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] 岩崎俊一: 日本応用磁気学会誌. 10. 61-64 (1986)

  • [文献書誌] 田中勉: 日本応用磁気学会誌. 10. 65-68 (1986)

  • [文献書誌] 岩崎俊一: 日本応用磁気学会誌. 10. 97-100 (1986)

  • [文献書誌] 山本節夫: 日本応用磁気学会誌. 10. 105-108 (1986)

  • [文献書誌] 中村慶久: 日本応用磁気学会誌. 10. 109-112 (1986)

  • [文献書誌] Yoshihisa Nakamura: IEEE Transactions on Magnetics. MAG-22. 376-378 (1986)

  • [文献書誌] Shun-ichi Iwasaki: IEEE Transactions on Magnetics. MAG-22. 1158-1160 (1986)

  • [文献書誌] 田辺信二: 電子通信学会論文誌. J69-C. 312-317 (1986)

  • [文献書誌] 安村守人: 日本応用磁気学会誌. 11. (1987)

  • [文献書誌] 山本節夫: 日本応用磁気学会誌. 11. (1987)

  • [文献書誌] 中村慶久: 日本応用磁気学会誌. 11. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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